ワイヤレスサブウーハー「Denon Home Subwoofer」の迫力を体験してみた。
デノンの高音質なスマートスピーカー「Denon Home」シリーズから、ワイヤレス接続できるサブウーハー「Denon Home Subwoofer」が登場しました。今回はデノンの試聴室で行われたDenon Home Subwooferの試聴会の様子をレポートします。
先日ディーアンドエムホールディングス本社で行われたDenon Home Subwoofer製品発表会では、プレゼンテーションの終了後に試聴室に場所を移して、Denon Home Subwooferの試聴会が行われました。今回はその試聴会の様子をレポートします。
ディーアンドエムホールディングス本社で行われたDenon Home Subwoofer製品発表会(人数を限定し複数回実施)
「ワイヤレスサブウーハー「Denon Home Subwoofer」新製品発表会レポート」は以下をご覧ください。
Denon Home Sound Bar 550単体とDenon Home Subwooferを追加したシステムで比較試聴
試聴会はDenon Home Subwooferの開発に携わったGPDライフスタイルエンジニアリング 斉藤 天伸が、技術的な解説を交えて進行しました。
GPDライフスタイルエンジニアリング 斉藤 天伸(写真右)
Denon Home Subwooferは「Denon Homeシリーズ」専用のサブウーハーですが、最も多く使われる組み合わせとして想定されているのが、サウンドバー、Denon Home Sound Bar 550との組み合わせです。そこで試聴はまずDenon Home Sound Bar 550単体の音と、Denon Home Sound Bar 550とDenon Home Subwooferを組み合わせた音で比較を行いました。
Denon Home Sound Bar 550スペシャルサイト
この試聴で使用した曲は、ビリーアイリッシュの「バッドガイ」。法外なくらいの重低音のベースが入った曲ですが、この低音がどう再生されるかが、聴きどころです。
アーティスト:ビリー・アイリッシュ
アルバム:WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?
最初はDenon Home Sound Bar 550単体での再生から。サウンドバーとしてはコンパクトな筐体にもかかわらず、ここから出ているとは思えないぐらいの音像があり、低音もしっかりと再生されています。まずはベースとなるDenon Home Sound Bar 550のもつポテンシャルの高さを再確認する結果となりました。
Denon Home Sound Bar 550
そしてここにDenon Home Subwooferを追加。追加作業はスマホのHEOSアプリで設定するだけで、すぐに完了しました。
Denon Home Subwooferはワイヤレスなので接続する必要があるのは電源ケーブルのみ。ケーブルを引く煩わしさがなく、設置場所も選びません。
そしてDenon Home Sound Bar 550とDenon Home Subwooferの組み合わせで、ビリーアイリッシュの「バッドガイ」を再度試聴。イントロが鳴りはじめた段階で、重低音の響きが「まったく別物」といっていいくらいの迫力で再生されました。また低域の重量感が増しただけでなく、全体的にレンジが拡がり、ボーカルの再現にもクリアさが出てきたようにも感じられます。
斉藤:今日はあえて低域がわかりやすい曲を選んでみました。もともと低域成分が非常に多いのでコンパクトなシステムにとっては再生がハードな曲だと言えると思います。最初にお聞きいただいたDenon Home Sound Bar 550単体では、このサイズとしては、低音がよく出ているなぁと感じていただけたかと思うんです。
そして次にDenon Home Subwooferを加えたわけですが、まずは低域専用のウーハーならではの非常に重量感のある低域が再生されますので、音の違いはすぐにおかわりいただけたかと思います。また低音だけではなくHEOSアプリでDenon Home Sound Bar 550とDenon Home Subwooferのペアリング設定を行った段階で、この組み合わせに最適なフィルタリングを自動的に行います。それによってDenon Home Sound Bar 550単体で鳴らしていた時の低域成分がDenon Home Subwooferに送られるので、Denon Home Sound Bar 550は中高域を中心に再生すればよくなるんです。そのため低域以外の音もクオリティが上がってきます。
斉藤:スピーカーユニットは音が低ければ低いほど大きく振幅します。低域成分をDenon Home Subwoofer側に渡すことができれば、Denon Home Sound Bar 550側のスピーカーユニットは動きが楽になります。そしてユニットの挙動に余裕がでてくるので中高域の再生がより緻密で正確になるんです。サブウーハーを加えたことで低域が強力になるだけでなく、中高域の音の伸びが出てくるため、全体にすっきりとしたクリアなサウンドとなります。したがってサウンドの質がトータルで劇的に向上する、というわけなんです。
Denon Home Subwooferに搭載された直径20cmのウーハーユニット
Denon Home Sound Bar 550単体とDenon Home Subwooferを追加したシステムで比較試聴
そして次はDenon Home Sound Bar 550+Denon Home Subwooferに加えて、2台のDENON HOME 150をリア側に設置し、4.1chのリアルサラウンドのホームシアターを構築しての試聴となりました。
斉藤: Denon Home Subwooferを組み合わせていただくことにより、Denon Homeはリアルサラウンドのホームシアターの構築が可能となりました。そこで今日はこのシステムをお楽しみいただこうと思います。
リア側の左右に設置されたDenon Home 150
Denon Home Sound Bar 550が2チャンネルですので、Denon Home Subwoofer、そしてリアのDenon Home 150で4.1chのシステムとなります。このシステムで「ボヘミアン・ラプソディ」のライブ・エイドのシーンを試聴しました。
(試聴して)
めちゃくちゃいいです! 以前Denon Home Sound Bar 550とDenon Home 150×2の4.0チャンネルでサラウンドサウンドを試聴したことがありましたが、今回Denon Home Subwooferが入ったことで、いわゆるAVアンプで構築したホームシアターとまったく遜色ないサウンドになってます。しかもこのシステムはワイヤレスでつながっているので電源ケーブル以外のケーブルがないところもスッキリとして素晴らしいです。
斉藤:特に今回ライブシーンを試聴しておわかりいただいたと思いますが、ベースやバスドラムの低音のドスッと体に来る迫力ですね。これはサブウーハーでないとなかなか表現できない迫力だと思います。またリアにDenon Home 150を置いているので、後方からもスタジアムの拍手や歓声が聞こえて、まるでライブ会場にいるような、臨場感溢れる空間を体験いただけたかと思います。
ほんとに、ライブエイドの会場にいるみたいでした。一度映画館で見た映画を、テレビの再放送などでみると音がプアでガッカリしてしまうことがありますが、Denon Homeのシステムなら、音響的に特等席で、しかも自分の好みの音量で聴けますから、むしろ映画館より音が楽しめるかもしれません。AVアンプで構築したホームシアターに匹敵するサウンド。
そして最後に一言。Denon Homeのリアルサラウンドシステムを試聴して感じたのはワイヤレスのメリットです。ワイヤレスならホームシアターにしたいときだけスマートスピーカーのDenon Home 150をリビングに置いて繋げばいい。それ以外、たとえば平日はDenon Home 150をベットルームやキッチンなどで音楽を聴くために使ってもいいわけですよね。そして家族や友だちみんなで映画を楽しむ時は、Denon Home 150をリビングに持ってくる。そんなフレキシブルな使い方が簡単にできるのも大きなメリットだと思いました。これなら本格的なホームシアターの敷居が一気にぐっとさがるのではないでしょうか。というわけで、ぜひお近くのお店でDenon Home Subwooferの重低音をご体験ください。
(編集部I)