モンスターAVアンプ「AVC-X8500H(A)」を超える性能をミドルクラスサイズで実現した「AVC-X6800H」登場!
モンスターと称されたかつてのフラッグシップモデル「AVC-X8500H(A)」を超える性能をミドルクラスサイズで実現した11.4chのAVアンプ「AVC-X6800H」がデノンから登場しました。デノンオフィシャルブログでは製品発表会の様子を試聴会中心にレポートします。
「AVC-X6800H」の製品発表会は、ディーアンドエムホールディングス本社ビルの試聴室にて行われました。今回は、D&M本社で開催された製品発表会の様子を試聴会中心にレポートします。
伝説のモンスターAVC-X8500Hを凌駕する「AVC-X6800H」とは?
まずは製品概要をからご紹介しましょう。
11ch モノリス・コンストラクション・パワーアンプ:
AVC-X6800Hは最大出力250Wのモノリス構造を採用した11chのパワーアンプを搭載しています。各チャンネルを独立させることでチャンネル間の干渉やクロストークを排除、リアルな音場再生を実現しています。
13.4chプロセッシングとプリアウト装備:
13.4chのプロセッシングに対応し同数のプリアウトを装備しています。プリアンプモードも搭載しており、手持ちのアンプなどと組み合わせるなど、柔軟なシステム構築が可能です。
3Dオーディオとロスレスオーディオ対応:
デノンのAVサラウンドの基幹技術であるD.D.S.C.(Dynamic Discrete Surround Circuit)の最上位バージョン「D.D.S.C.-HD32」技術により、Dolby Atmos、DTS:X、IMAX Enhanced、Auro-3D®、MPEG-4 AACなどの3Dオーディオフォーマットに対応。リアルで自然なサウンド体験を提供します。
8K/60Hz、4K/120Hzに対応したHDMI端子:
7入力/2出力のHDMI端子を搭載し8K/60Hzと4K/120Hzの映像信号に対応。超高精細かつ滑らかな映像をハイクオリティなサウンドと共に楽しめます。
ネットワークオーディオ機HEOS搭載:
AVC-X6800H はネットワークオーディオのプラットフォーム「HEOS」を搭載。ロスレスやハイレゾに対応する Amazon Music HD、AWA、Spotify、SoundCloudなどの音楽ストリーミングサービスや世界中のインターネットラジオ放送、そしてAirPlay 2などに対応します。
試聴会で実証された「モンスターを超え」のパフォーマンス
ここからはAVC-X6800Hの試聴会の様子をリポートします。今回の試聴の再生環境は7.4.2チャンネル。Bowers & Wilkinsのスピーカーで構成されました。
フロントスピーカー群とサブウーファー。2基目のサブウーファーは後方に設置されている
サラウンドスピーカー
リアのハイトスピーカー
最初の試聴はAVC-X8500Hとの比較。純粋なオーディオソースを使った比較という、ささに「ガチンコ勝負」から始まりました。使用した音源は高音質で有名な2LレーベルからリリースされているHoff Emsembleの「POLARITY」というアルバム。高音質な音源が多彩な立体オーディオフォーマットで収録されていてオーディオのサウンドチェックに好適な1枚です。今回の試聴ではAuro-3Dで試聴しました。
Hoff Ensemble「Polarity」
まずはAVC-X8500Hで試聴。さすがモンスターと称されるだけあって素晴らしい再生です。レコーディングされたという北欧の教会の天井の高さが感じられる音場感、そしてリスナーを囲むように配置されたピアノ、ドラム、ベースの楽器音がリアルに迫ってきます。
AVC-X8500H
ここでAVアンプをAVC-X6800Hに入れ替え、もう一度同じ音源を再生しました。AVC-X6800Hでの再生では、直前のAVC-X8500Hの再生よりも、さらに音場が広がってクリアな音に感じました。音源は北欧ジャズならではの静謐で透明感のある演奏ですが、さきほどよりさらに天井が高く感じられ、ドラムのブラシやウッドベースの弦の擦れる音、そしてピアノのサウンドも、よりクリアで実体感を伴ったものになったと感じました。
AVC-X6800Hに交換しての試聴が行われた
AVC-X8500Hが発売されたのは2018年。現在までにすでに6年経っていて、プリアンプの世代が変わったからなのでしょうか、AVC-X6800Hでの再生では情報量が増え、より精緻な空間表現力が感じられます。私見ですが、これはAVC-X8500Hを凌駕したと言っていい、と感じました。
AVC-X8500H(左)とAVC-X6800H(右)のサイズ比較
さてこちらが試聴したAVC-X8500HとAVC-X6800Hのサイズ比較です。AVC-X8500Hはサイズも重さもモンスター級ですが、AVC-X6800Hはそれにくらべるとミドルクラスサイズの筐体に凝縮され、かなりコンパクトに感じます。
次からは映像作品の視聴となりました。
まずはミュージカル映画の「グレイテスト・ショーマン」。部屋でのセリフを語るときの音の質感、部屋の立体的な空間感、そして歌いはじめてからの音楽としての歌声の表現、さらに歌の伴奏の楽器が増えていく時の空間の広がり方などがとても克明で、リアルな演技の時の空気感と、歌いはじめてからの音楽的なボーカル表現が見事に描き分けられていました。
続いて視聴したのは、フランシス・コッポラ監督の不朽の名作「地獄の黙示録」から、ジャングルのシーン。ジャングルに四方を囲まれた状況で、頭上を通り過ぎるヘリコプターが通り過ぎます。そしてヘリからは拡声器で声が流されます。前進する時に体の近くにある植物の葉が擦れる音、左右上下から無数に聞こえてくる無数の鳥や虫の声。これらをリアルな音で体験すると、まるでジャングルそのものが巨大な生き物で、その中に放り込まれたような感覚です。
そして何かの濃密な気配があり、兵士たちの緊張感が高まる。この緊張感もひしひしと伝わる臨場感がすごいです。そしてブッシュから飛び出してくる虎、そこに軽機関銃の乱射、逃げながら飛び乗るモーターボートのモーター音と水しぶきの音、モーターボートに取りつけられている重機関銃の乱射音、こうした音が部屋中のいろんなところから聴こえてきます。これはまさにイマーシブな没入感。できれば音だけで楽しんでみたいとまで思いました。この映像作品の視聴で発表会は終了となりました。
まさにモンスターを越えたサウンドを実証したAVC-X6800H。ぜひ今後のイベントなどで、AVC-X6800Hのサウンドをご体験ください。
(編集部I)