Dolbyのキャンペーン「Love More In Dolby」についてDolbyのアシム・マトゥールさんに聞いてみた
サウンドバーやホームシアターからスマートフォンまで、そして音楽や動画配信サービスでも話題の「Dolby Atmos®(ドルビーアトモス)」と、リアルな映像体験を実現する「Dolby Vision®(ドルビービジョン)」。この2つの技術を紹介するキャンペーン「Love More In Dolby」がグローバルに展開されています。その内容や目的などについてDolby社のアシム・マトゥールさんに聞いてみました。
インタビューにお応えいただいたのはDolby社のアジアパシフィック地域マーケティングVPのアシム・マトゥールさんです。
最初の「Love More In Dolby」はエド・シーランやジェニファー・ロペスが出演
●まずAsimさんのデノンに対する印象を教えてください。
Ashim Mathur(以下アシム):デノンは私たちDolbyにとって非常に重要なパートナーだと思っています。日本のマーケットのみならず、世界各地で良好なパートナーシップを築いています。またデノンは常に技術の最先端をリードし、Dolby Atmosなどのサラウンド技術で長年の信頼を得ています。私たちのデモにもデノン製品を使用していますが、毎回素晴らしい音響体験を提供しています。デノンは世界中の音楽や映画を愛するすべての人に、素晴らしい音響体験を提供していると思います。
アシム・マトゥールさん(Ashim .Mathur VP Asia Pacific Marketing Dolby Laboratories)
●現在Dolbyが世界で展開している「Love More In Dolby」キャンペーンについて教えてください。
Ashim Mathur:「Love More In Dolby」は、昨年末から始まり、2024年末まで続くキャンペーンです。このキャンペーンの目的はDolbyの技術が持つ可能性を多くの方々に体感していただくことです。具体的にはDolby Visionによる鮮やかな映像体験と、Dolby Atmosによる立体的な音響体験を組み合わせることでエンターテインメントの世界に新たな感動をもたらすことを目指しています。「Love it more with Dolby」というキャッチコピーに込められているのは、Dolbyの技術がコンテンツの魅力を引き出し、視覚と聴覚を通じてより深く愛せるようにするメッセージです。
●「Love More In Dolby」の内容について教えてください。
アシム:「Love More In Dolby」キャンペーンは、動画、ソーシャル、デジタル、プレスメディアからなる構成で広く展開されており、エド・シーランやジェニファー・ロペスといった著名なアーティストとのコラボレーションを行っています。日本では、ジェニファー・ロペスのコンテンツをデノンのDHT-S218を展示している店頭でPOS展示を通じて紹介しています。
ビックカメラなどの店頭に実際にDolby AtmosとDolby Visionを体験できる場を提供
●「Love More In Dolby」で訴求しているDolby AtmosとDolby Visionの魅力について教えてください。
アシム:Dolby Atmosは音楽を進化させる革新的な技術です。この技術はアーティストが意図する通りの音を空間に配置することで、リスナーに立体的で没入感のある音響体験を提供します。音が全方位から感じられることで、ストーリーがよりリアルに、感動的に伝わるのです。Dolby Visionについても同様に素晴らしい技術です。これは、色彩の豊かさを表現し、黒がより深く、明るい部分が本当に明るく見えるなど、視覚的な現実感を強化します。これにより、視聴者は映画や映像をよりリアルに、臨場感を持って楽しむことができます。
そして「Love More In Dolby」で訴求しているように、Dolby AtmosとDolby Visionを組み合わせることで、シネマ、リビングルーム、外出先など、あらゆる環境で最高のエンターテイメント体験が提供できます。
●Dolby AtmosやDolby Visionの魅力は、実際に体験しないと分からない面もあると思います。具体的にはどのようにしてDolbyの技術を啓蒙しているのですか。
アシム:Dolbyの技術を多くの方々に知っていただくためには、啓蒙活動が非常に重要だと考えています。たとえば私たちはSNS、デジタルメディア、雑誌などを通じてDolbyの技術を広く紹介するように努めていますし、また最近ではビックカメラさんとコラボレーションをしています。販売店のウェブサイトにDolby Atmos/Vision対応製品のページを設けたり、店頭でデモコンテンツを流したりすることで、多くの方にDolby対応製品を実際に体験していただく場を作っています。たとえば店舗でのデモ動画では、一つの動画の中でDolby Atmosがオンの状態とオフの状態を切り替えるつくりになっていて、その音響の違いを実際に体感できるようになっています。
ビックカメラ https://www.biccamera.com/bc/c/av/theater/index.jsp
アマゾン Amazon: https://www.amazon.co.jp/dolby
●「Love More In Dolby」において、デノンとのコラボレーションにはどんなことを期待していますか?
アシム:デノンの製品は、私たちDolbyの技術を広めるための重要なブースターです。特に日本市場では、デノンと非常に良好な関係を築いており、これからも一緒に取り組んでいきたいと思っています。店頭での展示だけでなく、デノン公式ブログなどの発信力を活用し、デジタルやオンラインでデモコンテンツを広げていただきたいと考えています。将来的には、ジョイントキャンペーンなどを展開することで、Dolbyの技術をより多くの人に届けることができると考えています。
Dolbyはコンテンツ制作から、配信、再生までエコシステム全体をサポート
●Dolbyの技術はどのように体験できるのでしょうか。
アシム:Dolbyの技術を楽しんでいただくためには、様々なメディアで、そして様々な場所での体験が重要です。映画館ではDolby Cinema®(ドルビーシネマ)があり、リビングルームではデノンをはじめとする多くのブランドがDolby VisionやDolby Atmosに対応しています。ポータブル製品では、特にスマートフォンが注目されています。ソニー、シャープ、サムスンなどのメーカーもDolby対応の製品を提供しており、近年は車でもDolby Atmos対応のオーディオシステムを搭載したメーカーも増えています。
●最後に、Dolbyが目指すところを教えてください。
アシム:Dolbyは、音楽、映画、スポーツ、ビデオゲームなど、さまざまなコンテンツで素晴らしい体験を提供します。制作現場からエンドユーザーまでの包括的なエコシステムを構築するために、まずコンテンツクリエイターがDolbyの技術を活用できるようサポートすることが重要です。そして、NetflixやDisney+、U-NEXTなどの配信サービス(ディストリビューター)を通じて、最後にデノンのようなDolbyAtmosやDolby Vision対応デバイスで再生していただくことで、エンドユーザーに最高の体験を提供します。
このように、まずはコンテンツクリエイターのサポート、配信サービスでの対応、そして最終的にはエンドユーザーに豊かな体験を提供できると信じています。この3つのポイントすべてをしっかりとサポートしていくことが重要だと考えています。
●アシムさん、ありがとうございました。
「Love More In Dolby」キャンペーンについての詳細は、以下のリンクからご覧いただけます:Dolby Love More In Dolby
https://www.dolby.com/ja/lovemore/