精緻でミニマルなデザインとHi-Fiサウンドを両立したワイヤレス・ストリーミング・アンプ「Denon Home Amp」
Hi-Fiアンプの常識を変える精緻でミニマルなデザインとデノンならではのHi-Fiサウンドを両立した新世代のワイヤレス・ストリーミング・アンプ「Denon Home Amp」が登場。デノンオフィシャルブログでは製品発表会の試聴会を中心にレポートします。
発表会のプレゼンターは国内営業本部 営業企画室 田中が務めました
Hi-Fiアンプの常識を変える精緻でミニマルなデザインとデノンならではのHi-Fiサウンドを両立した新世代のワイヤレス・ストリーミング・アンプ「Denon Home Amp」。まずは製品概要をご紹介しましょう。
ミニマルで精緻なデザインとHi-Fiサウンドの両立
Hi-Fiアンプはその大きさゆえ、これまで諦めていた方も少ないと思います。この度登場したのは、狭い空間でもデノンのHi-Fiサウンドを実現する新世代のワイヤレス・ストリーミング・アンプです。
スタイリッシュで精緻なデザイン、そしてコンパクトなサイズでありながら、デノンHi-Fiの名に相応しい高音質を実現しており、より手軽に楽しめます。
製品の特徴:
・HEOSを内蔵した新世代のワイヤレス・ストリーミング・アンプ。
・125W+125W(4Ω)のフルデジタルアンプ。大型スピーカーも駆動可能。
・Hi-Fiグレードの高品位なパーツを多数投入しVivid & Spaciousなサウンドを実現。
多様な接続性:
・HDMI ARC/eARCに対応し、テレビとの簡単な接続が可能。
・AirPlay 2やBluetooth®をなどのワイヤレス接続により、多彩なデバイスからの音楽ストリーミングが可能。
・レコードプレーヤー、CDプレーヤーなどが接続できるアナログ入力、光デジタル入力も装備。
操作性とデザイン:
・タッチコントロールと3つのクイックセレクトボタンにより簡単操作を実現
・「日本」を意識したミニマルで美しく精緻なコンパクトデザイン。
試聴ではDenon Home Ampがサイズを超えた圧倒的なHi-Fiサウンドを実証
ここからはDenon Home Ampの製品発表会の一部として行われた試聴会での様子をレポートします。
Denon Home Ampの試聴はデノンサウンドマスターの山内慎一が音質評価を行っている デノンの試聴室で行われました。 機材群の中央にDenon Home Ampがセットされていますが、非常にコンパクトな筐体なので、一瞬どこにあるのか分からないぐらい目立ちません。
写真右側、レコードプレーヤーとCDプレーヤーの間にあるのがDenon Home Amp
そしてDenon Home Ampに近寄ってみるとまるで日本の漆器のような非常に美しい佇まいで、 オーディオ機器とは思えない スタイリッシュでコンパクトなデザインです。
このデザインは日本を意識したもので、天板のメッシュのパターンには枯山水のイメージが投影されているそうです。 以下がそのイメージを示したプレゼンテーションの画像です。
Denon Home Amp製品発表会資料より
Denon Home Amp製品発表会資料より
そして、いよいよ試聴が始まりました。最初の試聴曲はフォープレイの「Bali Run」。
Four Play/ Bali Run
この音源は、まずCDプレーヤーから光デジタルで入力された音源の再生です。Denon Home Amp がD/Aコンバーターとして使用されています。この音源はHi-Fiオーディオの試聴でよく使用される比較的聞き慣れたものですが、このコンパクトなボディで鳴らしているとは思えないような スケールの大きいHi-Fiサウンドが飛び出しました。この試聴でサウンドマスターの山内は以下のようにコメントしています。
山内:聴いて感じていただけたと思いますが、 これはHi-Fiの音です。しかもHi-Fiの中でも、わりと積極的な方向の音に仕上がりました。昨年ネットワークCDレシーバー「RCD-N12」というモデルを出しまして、こちらもHi-Fiのサウンドを目指しましたが、比較するとジェントルな音に感じられるかと思います。それに対してDenon Home Ampはかなり攻めた感じの音でよりシャープな音調になっています。また、「RCD-N12」では同シリーズのスピーカー「SC-N10」と組み合わせることを念頭に、ある程度比重を置いて想定しています。一方、Denon Home Ampでは、ブックシェルフを含め様々なタイプのスピーカーにつなげることを想定してチューニングしています。
デノンサウンドマスター山内慎一
続いてはボーカルもので、アリソン・クラウスの曲。こちらもHi-Fi試聴で比較的使われるアーティストの曲です。NASに入った音源をネットワーク再生しました。
Alison Krauss/ Away Down the River
この曲の試聴での山内のコメントは以下の通りでした。
山内: Denon Home Ampのサウンドとして、先ほど申し上げた「積極的な鳴り方」に加えて「S/Nの良さ」も挙げられると思います。安心して聴けるサウンドとでもいうのでしょうか。さらに、デジタルアンプでありながら、あまりデジタル的でないというか、とてもアナログ的なテイストの音が出ていると思います。
次に試聴したのは高音質で有名なレーベル2Lの音源でホフ・アンサンブルの音源。
北欧らしい澄み切ったクリアーなサウンドが、広い音場で再現されています。
Hoff Ensemble/ Stille, Stille Kommer Vi
ßhttps://open.spotify.com/intl-ja/track/5pe0Rx0jSgPdtHUlGFQuef?si=1e430e18ec524148
次いで試聴したのはAmazon Musicからのストリーミングによる、打ち込み演奏の音源。
打ち込みならではの空間を自由自在に使った音源で、様々な音が明瞭な定位と歯切れのいいサウンドで再生されています。ストリーミングでこのクオリティのサウンドが再現できるのはスゴイ! これからのオーディオライフを先取りしたようなサイズを超えたサウンドです。
Moonstone/ Eklce
次に試聴したのはクラシックのピアノ曲。 ユジャ・ワンによるリストの演奏。
Yuja Wang/ リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
この曲に対して山内のコメントは以下の通りです。
山内:この演奏はユジャ・ワンのデビューした頃のもので、リストのピアノ・ソナタです。ディスクで再生しました。今まで聴いていただいたように、ピアノが演奏されているエアー感、タッチの鋭敏さなど、しっかりと出してくれていると思います。
試聴最後の曲は、ドナルド・フェイゲンの90年代の 名盤「カマキリアド」から。
この曲でも、デジタルシンセサイザーの立ち上がりの音とスネアの明瞭度が印象的です。非常に緻密なサウンドをかなり忠実に、そして音楽的に再現していました。
Donald Fagen/ Tea house On the Track
試聴はここで終了となり、試聴後に参加者との質疑応答が行われました。
--Denon Home Ampと、Bowers & Wilkinsの大型のスピーカー(801 D4)との組み合わせによる試聴に驚いたのですが、いつもこの部屋で、この環境で音質評価を行っているのですか。
山内:そうです。 細かい音の変化を見るために、どんな機器も(この環境で)最良の再生環境で確認しています。
--大型のスピーカーの再生ということで このクラスのアンプでは低音が もっともたつくかと思いましたが、Denon Home Ampは 全く屈託なく、天真爛漫に鳴らしていると感じました。開発する際にはどんな工夫をされたのですか。
山内:開発に関しては昨年、ネットワークCDレシーバー「RCD-N12」を手掛けましたが、そこで筐体サイズが小さい機器でHi-Fiサウンドを実現するための試行錯誤を何度もしていたので、その時のノウハウや経験がすごく役立ったといえます。たとえば音質向上のポイントとなるカスタムコンデンサーに関しても、音が変化する局面で要所に効果的に投入しています。
Denon Home Amp製品発表会資料より
田中:(Denon Home Ampを)試聴していただいて、デザインやサイズこそ今までのHi-Fiとはかなり異なっていますが、それでもデノンサウンドをしっかりと継承していることを感じていただけたんじゃないかなと思います。 この試聴室にあるBowers & Wilkinsの801 D4も、さすがに鳴らしきるとまでは言いませんが、 全く破綻なくしっかり鳴らせているところから、これは本物のHi-Fiアンプである、と言えると思います。 オーディオファンを集めてブラインドテストしても、このサイズのアンプで鳴らしているとは信じられないような音に仕上がったと自負しています。 この斬新なデザインとコンパクトなサイズを含めて、まさに新しいHi-Fiが誕生した、と言えるのではないかなと思います。
山内:伝統的なデノンサウンドなだけでなく、近年のデノンHi-Fiらしく「Vivid & Spacious」、つまり音のレイヤーがすごく綺麗に分かれていて、定位がくっきり出てくるみたいなところもかなり実現できました。サイズとデザインからは想像できないサウンドに、驚かれる方も多いと思います。
質疑応答は以上でした。
オーディオ機器とは思えない、精緻でミニマルなデザインと最新のデノンのHi-Fiサウンドを両立したDenon Home Ampの圧倒的なポテンシャルを見せつけられた試聴会となりました。Denon Home Ampは、気軽にオーディオを楽しめるだけでなく、リビングのテレビとHDMI接続でつないで映像コンテンツのサウンドをアップグレードすることもできます。また、コンパクトなので、サイズの制約により本格的なHi-Fiを今まで楽しめなかったという方にもぴったりです。そのサウンドを今後のイベントや店頭などで、ぜひご体験いただきたいと思います。
(編集部I)