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「デノンと私」僕の人生にはDCD-790があった。
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2010年に創立100周年を迎えたデノン。100周年記念キャンペーンとしてデノンにまつわるエピソード、『デノンと私』を募集したところ、合計440点もの力作をご応募いただきました。今回はその中から一部をご紹介いたします。
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2010年に創立100周年を迎えたデノン。100周年記念キャンペーンとしてデノンにまつわるエピソード、『デノンと私』を募集したところ、合計440点もの力作をご応募いただきました。今回はその中から一部をご紹介いたします。
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当時小学4年生だった僕は、とっておいたお年玉を片手に、母親と大型電器店に向かった。お隣のご夫婦から、古いステレオのセットをもらったのだが、 CDプレーヤーが無かったため、CDプレーヤーを買うことにしたのだ。初めての自分で買う、高い買い物。ドキドキしながら売り場へ向かったのを、今も覚えている。
当時小学4年生だった僕は、とっておいたお年玉を片手に、母親と大型電器店に向かった。お隣のご夫婦から、古いステレオのセットをもらったのだが、 CDプレーヤーが無かったため、CDプレーヤーを買うことにしたのだ。初めての自分で買う、高い買い物。ドキドキしながら売り場へ向かったのを、今も覚えている。
当時流行だったCDチェンジャー付デッキをほしかった私に、 店員さんは「せっかく高いお金を出すなら、チェンジャー付のものより、ちゃんとした機種のほうがいいですよ、絶対後悔しないから」と、 DENONの[DCD-790]を薦めてきた。散々悩んだ挙句、母親の「いいものを買ったほうがいいわよ、ずっと使うんだから」の一声もあり、DCD-790の購入を決めた 。
お隣からもらった古いステレオのアンプには、無論CD端子は無く、 恐る恐るチューナーの端子にプラグを刺しこみ、CDを再生した。今まで聞いていた小さなCDラジカセでは聞こえなかった、いろんな音が耳に飛び込んできて、感動したことを今でも鮮明に覚えている。
あれから20年近く。僕は今日もDCD-790で音楽を聴く。
中学の初恋のときも、つらかった高校受験のときも、音楽家を目指した音大受験のときも、音楽家をあきらめた会社の面接の前夜も、僕はDCD-790で音楽を聴いていた。 いつも僕の人生にはDCD-790があった。デジタル音源の登場で前ほど出番は少なくなったけれど、一緒に歩んできたこいつの奏でる音は、いつ聞いても心地よい。 少し再生ボタンの反応が悪くなってきたけれど、そこもなんだか、愛おしいのだ。
この20年で、僕の周りにはすっかりDENON製品が増えてきた。すっかりファンになってしまったらしい。無論ほかメーカに浮気をしたこともあるけれど、結局DENONに戻ってくるのだ。
お小遣い制になった僕は前ほど自由にDENON製品は買えないけれど、今日もDENONカタログを眺め価格ドットコムをこっそりと覗いてみるのだ。
今までありがとうDENON、DCD-790、そして、これからもよろしく。
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