聴けばいつでもポジティブな気持ちになれる1枚
無人島にたった1枚だけCDを持って行けるとしたらどれを選ぶ? APマーケティング部 K.T.が選んだのは、たった一人で心が折れそうになったとき、聴けばいつでもポジティブな気持ちになれる1枚です。
無人島CD第4回は、APマーケティング部の社員K.T.が担当いたします。
「無人島に1枚だけ持っていくCD」となると、単に「一番大好きなCDを」というわけにはいきません。
誰もいない島にたった一人ですから、
ときには、遠くに見える船の姿を見つけて、大声をあげながら旗を振るものの、見つけてもらえずがっかりしたり、
大きな石を並べて書いた「SOS」の文字の横でポツンと座りながら、飛行機が通らないかと空を見続けたり……。
料理のできが良かったときなんか、一緒に食べてくれる人がいないと寂しく思ってしまうでしょう。
ひとりだから好きな時に好きなことをやれてお気楽に暮らせる半面、ツライことも多いんじゃないかと想像します。
となると、私が無人島に持っていくCDの一番の条件は「自分を元気づけてくれる曲」ということ。
そう考えたとき、頭に浮かんだのはorange pekoeの「Organic Plastic Music」でした。
orange pekoeはボーカルのナガシマトモコとギターの藤本一馬のユニット。
おもにボサノバっぽい曲が多いのですが、軽やかに、語りかけるように、優しく、私のこころに響いてきます。
このCDとの出会いは、大学時代でした。スペイン語専攻の私は「ラテンアメリカ音楽論」という講義を受けていました。
講師はレコード販売店の元バイヤーの方。歴史や政治などのちょっと難しい講義が多い中、私にとってはとても面白い授業でした。
その講義がきっかけでラテン音楽、特にボサノバやサンバに興味を持ちました。
とはいえ、最初のうちはなかなか馴染みにくいところもありました。
南米特有の民族性を強く感じたり、スペイン語やポルトガル語の歌詞が理解できなかったり。
私は、歌詞に共感できる静かな音楽が好きなので、言葉がわからないと曲に入り込みにくいのです。
そんなときにたまたま出会ったのが、日本語で歌われているボサノバ。それが「Organic Plastic Music」だったのです。
基本はラテン系の音楽。ボサノバ的でありサンバ的であり、それでいてジャズ、J-POP的要素もあります。
いろいろなバリエーションがあるので、ずっと聴いていても飽きません。
「カフェで流れている曲のような感じ」とでもいうのでしょうか、部屋の中にいるときエンドレスでCDを掛けていても全然苦になりません。
何より、このCDが好きなところは、ポジティブな雰囲気。
春から初夏にかけてのキラキラするまぶしい陽射しのような雰囲気の曲たちは、聴いているだけで元気になれます。
大学時代、スペイン語の必修をひとつでも落とすと留年するという厳しい学校で
毎日のスペイン語の予習復習だけで毎日結構な時間を費やしていました。
当時は「大学の勉強がこんなに大変なんて」と思いながら、私はずっと「Organic Plastic Music」を流していたのです。
この今でもCDはiPodにも入れていて、ときどき聴いています。
通勤電車でシャッフル再生時にたまたまこの曲が流れると、自然と「よし、今日も仕事がんばろう」って気持ちになります。
だから、私が無人島に持っていくCDは、絶対この「Organic Plastic Music」ですね。
ちなみに余談ですが、orange pekoeはライブも素晴らしいです。
他のアーティストだと、「ライブに行ってはみたものの、CDのほうが良かったかも」とがっかりすることもありますが、
orange pekoeは生のほうが絶対いいと思います。
CDにはいろいろな楽器が入っていますが、先日行ったライブは基本的にギター1本とボーカルだけでした。
orange pekoeの良さがストレートに味わえますね。CDだけでなく、ライブもぜひオススメです。
orange pekoe「Organic Plastic Music」
品番:BVCS-21027
¥3,059