『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト&デノンの舞台裏!』
デノンとコラボしたゲームソフト『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』が6月25日に発売されました。今回は株式会社アトラスのプロデューサー 宇田洋輔氏、サウンドコンポーザー 小塚良太氏、そして弊社 宮原の3人がコラボの舞台裏の様子を語ります。
デノンとコラボしたゲームソフト『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』が6月25日に発売されました。
今回は開発元である株式会社アトラスのビジネスプロデューサー 宇田洋輔氏、サウンドコンポーザー 小塚良太氏、そしてD&Mホールディングス マーケティンググループ 宮原利温の3人が今回のコラボの舞台裏の様子を語ります。
コラボの内容はこちらをご覧ください。
『「ペルソナ4 ダンシング・オールナイト」とのコラボレーションを実施。ゲーム内にデノンのヘッドホンが登場!』
(株)アトラス ビジネスプロデューサー宇田洋輔氏(左端)
(株)アトラス P4Dサウンドコンポーザー小塚良太氏(中央)
D&Mホールディングス マーケティンググループ宮原利温(右端)
●まず今回のコラボの経緯についてお話いただけますでしょうか。
宇田:最初の所からお話ししますと、もともと弊社のペルソナというゲームシリーズは、ゲームの中の音楽をご好評いただいておりまして、それではその音楽を中心にしたゲームを作ったらどうだろう、ということで始まったのが『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』の企画です。
『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』はジャンルでいうとリズムゲームというものですが、PS Vita(プレイステーションVita)用のゲームです。
PS Vitaは持ち運べるポータブルなゲームなので、ヘッドホンについてどこかにプロダクトプレイスメントをお願いしたい、それならデノンがいいだろうと。
それでデノンさんにオファーしました。というのも私がデノンファンなので。
●デノンファンとおっしゃいますと?
宇田:オーディオマニアっていうとおこがましいのですが、実は私、大人になったときにちょっといいオーディオが欲しいなと思ってデノンのアンプとCDプレーヤー1500SEを買いました。
いろいろ試聴して選んだんですが、デノンの音がいちばん好きでした。
そんなこともあって、できればデノンさんがやってくれないかなって思ったんです。
●でもそれまでデノンとはお付き合いはなかったんですよね。
宇田:全然ありません(笑)。
全くツテがないので、直球でダイレクトショップにメールしました。
弊社はツテがないときには窓口に直接連絡することが多いんですが、けっこう無視されることもあるんですよ。
でもデノンさんはちゃんと受け止めてくださって、お話も聞いていただけました。
●宇田さんからの連絡を受けたデノン側としてはどうでしたか。
宮原:受けた側としてはですね、お問い合わせ的なところからのメール転送で来たので最初は「怪しいかな?」と(笑)。
でも有名なゲームだし、面白そうだなと。
もともとデノンとしてもヘッドホンとアニメーションはすごく親和性があると思っていましたし、チャンスがあればやりたいとは思っていました。
今回はアトラスさんからお話をいただいて、これは「渡りに船」だ、ぜひやりましょう!と。
●今までこういったコラボものはありましたか。
宮原:映画の素材をカタログに使うぐらいで、今回のような本格的なコラボはほとんど初めてですね。
●宇田さんのオファーはどんなものだったのでしょうか。
宇田:そこはシンプルに「御社の製品をゲームのなかでプロダクトプレイスメントとして入れさせていただけないか」ということです。
そしてさらに、こちらから御社の広告宣伝に寄与できるような何かはできませんかと。
●実際にゲームの中にヘッドホンを入れていくのは大変でしたか。
宇田:デノンさんからヘッドホンの3Dのデータをいただいたり、現物をお借りしたりして作っていきました。
小塚:ただアニメーションの中に入れるので若干のデフォルメはどうしても必要になりますよね。
現実にはキャラクターみたいな顔をしている人はいませんから(笑)。
宇田:デノンさんの製品なので、アニメの世界観に合わせてデフォルメしつつ、製品の特長はしっかりとキープするという点は気を使いました。
●今回のコラボで苦労した点はどんなところでしょうか。
宇田:苦労は……。
特にありませんでした(笑)。
一番大変なのは、最初のステップでの門前払いですが、デノンさんは門前払いすることなくしっかりとお話を聞いていただけたのが良かったと思います。
ただ途中大幅にゲームの開発が遅れてしまいまして、これはもうダメかなと思ったのですが、それでもデノンさんは待ってくださって、それはありがたかったです。
宮原:そうなんですよ。
途中宇田さんからの連絡が途絶えがちになった時期にはハラハラしました(笑)。
こちらとしてもゲームのリリースと我々のヘッドホンの製品のタイミングを合わせるところが大変でしたが、ゲームの発売が当初の打ち合わせ時よりディレイした結果、新製品のミュージックマニアックシリーズのAH-MM400 / AH-MM300 / AH-MM200WT、そしてBluetoothでノイズキャンセリング搭載の AH-GC20の発売と奇跡的にタイミングが揃いました。
あとは大変だったといえばイベントですかね。
5月16日(土)、17日(日)に東京・中野サンプラザで「春のヘッドフォン祭2015」が開催されたのですが、そこでペルソナ4 ダンシング・オールナイトの試聴会と世界最速体験会を実施しました。
主催者側でも初めてのことだったようで、その準備や調整などが大変でした。
結果的には大盛況で、つつがなく終わって安心しています。
今までデノンがリーチできなかった方々にアピールできたいい機会だったと思っています。
まぁ宣材などのスケジュールは直前になり大変でしたけど(笑)。
●ここからはゲームの中の音楽についておうかがいしたいと思います。ペルソナの音楽制作はどんな様子だったのでしょうか。
小塚:ペルソナシリーズはロールプレイングゲームなのですが、以前から主題歌やボーカルをフィーチャーしていた曲の音楽的評価が高く、ペルソナの音楽のファンになっていただいていた方が多かったんです。
それで今回は音楽ゲームとしてそれらの曲を使っています。
それに加えて今回大きいのは、ペルソナシリーズの曲を外部の著名アーティストの方にお願いしてリミックスしてもらったことです。
これも原曲の魅力を活かしつつ新しいサウンドになっていて、かなり面白いと思います。
●リミックスの方向性や人選は?
小塚:宇田がかなり個人的な趣味で……。
宇田:会社の金を使って個人の趣味を……って、違いますけど(笑)。
今回は「よくこれだけ凄いアーティストを揃えたね」って言われますが、やるからには話題になるような方を集めたかったのが第一にありました。
あとは……音楽ゲームを作るのに、自分があまり知らないアーティストの方を「流行ってるからアサインしようぜ」っていうのは失礼かなと。
だから自分の趣味の中で選びました。
●理想的な人が集まりましたか。
宇田:だいたい、そうですね。
小塚:端から見ていても、よくこれほどの方々にご参加いただけたなと。本当に凄い顔ぶれですよね。
宇田:最初小塚に「こんなのどう」ってメモみせたら思い切り無理ゲーな顔されたのを思い出しました(笑)。
(リミックス参加アーティストは以下 浅倉大介/小室哲哉/大沢伸一/テイトウワ/DEDEMOUSE/NARASAKI/Banvox/日比野則彦/三宅優/山岡晃/LotusJuice ※五十音順)
●リミックスの結果は予想通りでしたか。
小塚:アーティストの方々にそれぞれ数曲づつ候補をお渡しして、その内のどれかでお願いしますという形でしたが「これを選んだのか!」 とか「しかもこう来たか!」というのはありました(笑)。
●仕上がり的に予想を超えた方もいる?
宇田:正直言ってゲームの音楽って、本格的な音楽だとは思ってもらえないのではないかという危惧があって。
場合によってはインスタントな仕事をされてしまうかもしれないともチラッと思っていたのですが、どの方も素晴らしい作品を作ってくださいました。
もちろん僕としては、プロのアーティストに頼んでいるのでプロの作品が上がってくると思って信頼していましたが、みなさん僕の予想を超えて素晴らしかったです。
小塚:みなさん本当にこちらの予想を良い意味で覆してくださいましたね。
例えば大沢伸一さんのリミックスは衝撃でした。
ガチなアーティスト性をぶつけてこられて凄かったです。
宇田:あれは僕も驚きました。
ぜひみなさんにも聴いていただきたいと思います。
●これらの楽曲はゲームだけでなくCDでも聴けるそうですね。
宇田:ペルソナ4 ダンシング・オールナイトのクレイジーバリューパックというものに、2枚組のCDがフルサントラとしてバンドルされます。
そちらに収録されていますので、ぜひオーディオセットで聴いていただきたいと思います。
●最後にペルソナ4 ダンシング・オールナイトをこれからプレイされる方々へメッセージをお願いします。
小塚:ペルソナ4 ダンシング・オールナイトは、リミックスを含めていい曲がたくさんはいっていますし、いろんなところで音質にこだわったゲームです。
ですから、できればヘッドホンを使って遊んでもらいたいと思っています。
宇田:デノンさんとコラボモデルのヘッドホンも発売しますので、そちらもぜひ楽しみにしていてください。
※『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』とデノンのコラボとして、ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン AH-GC20にP4Dスペシャルエディションが発売されることが決まりました!
(完全受注生産。アトラスDショップにてご予約受付中!)
詳しくは8月のデノン公式ブログでご紹介します。
お楽しみに!
(Denon Official Blog 編集部 I)