ストリーミングサービスを試してみた。
「AWA」「Apple Music」「LINE MUSIC」などの音楽ストリーミングサービスが相次いで開始されました。これらはどう便利なのか、今までの音楽の聴き方とどう違うのか、編集部が試してみました。
今年の6月から7月にかけて、「AWA」「Apple Music」「LINE MUSIC」などの音楽ストリーミングサービスが相次いで開始されました。
音楽ストリーミングサービスとは何なのか、どこが便利なのか、今までの音楽の聴き方とどう違うのかを体験すべく、ブログ編集部Iが音楽ストリーミングサービスを試してみました。
ちなみにパソコンでの再生にはワイヤレスで接続できるポータブルBluetooth®スピーカー Envaya DSB-200を、スマホでの再生には同じくワイヤレスで接続できるポータブルBluetooth®スピーカー Envaya Mini DSB-100を使用しました。
ポータブルBluetooth®スピーカー
DSB-200
オープン価格
ポータブル Bluetooth®スピーカー
Envaya Mini DSB-100
(WT:ホワイト/BK: ブラック)
オープン価格
最初に「音楽ストリーミングサービス」についてご説明しましょう。
その一番の特徴は、これまでの「音楽を所有する」という感覚がない点です。
毎月定額を支払うことで、各サービスがラインナップしている
100万曲以上の音楽が、聴き放題になります。
今年の6月から7月にかけて開始された代表的なストリーミングサービス
「AWA」「Apple Music」「LINE MUSIC」などは、
いずれも月額1000円程度の定額制で聴き放題です。
考えてみれば、今まで音楽は買う=所有するものでした。
古くはSP、そしてLP、現在のCD、あるいはMP3データのダウンロードや、
ハイレゾ音源のダウンロードという形態の変化はありましたが、
ほしい音源を購入し、買った音源は一生自分のものとして聴くことができるわけです。
一方、この新しい「音楽ストリーミングサービス」は、
聴きたい音楽を聴きたいだけ、定額で利用できます。
イメージとしては音楽の巨大な図書館ともいえるかもしれません。
ちなみに配信形式は今のところMP3でビットレートは64kbps〜320kbpsですので、
CDやハイレゾの音質よりは低いものになります。
主にスマホのアプリで聴くタイプのものが多いのですが、
現状(2015年8月現在)では「Apple Music」「LINE MUSIC」がPCにも対応しています。
ただしAWAも順次タブレットとPCに対応するとアナウンスしており、
まもなくPCでも聴けるようになるでしょう。
というわけで編集部Iも、音楽ストリーミングサービスを試してみました。
主にApple MusicとAWAを試してみましたが
インストールに関してはAWAはアプリのダウンロードのみ。
Apple Musicは「iTunes」をバージョン12.2にアップデートするだけ。
どちらのサービスも簡単にはじめられました。
まず自分の好みのアーティストの曲を聴いてみましたが、
いずれも対応楽曲が多いので、どちらのサービスも聴きたい曲が結構見つかりました。
ただApple MusicとAWAでは傾向の違いもあり、
J-POPなどはAWAのほうが強く、洋楽や海外のアンビエントテクノ、
あるいはジャズの珍しい音源などは、Apple Musicの方が強い印象です。
このあたりはそれぞれの音楽嗜好でチョイスすればいいと思います。
私の好きなイタリアのアンビエントテクノユニットのファンキ・ポルチーニ(Funki Porcini)は
Apple Musicにしかありませんでした。
ただしどちらのサービスも、サザン、ユーミンなど
J-POPの大御所やビートルズなどはラインナップにありません。
そのあたりはアーティストの意向なのだと思います。
音楽ストリーミングサービスで面白いと思ったのは、プレイリストという機能です。
たとえば、Apple Musicのプレイリストは、
J-POP、K-POP、R&B、オルタナティブ、クラシック、ジャズ、ダンス、ポップなど
スタッフによるジャンルごとのお勧めがあるだけでなく、
アクティビティプレイというものもあり、
アウトドア、おでかけ前、おもてなし、クッキング、ドライブ、バケーションなど、
音楽が目的軸でカテゴライズされています。
そしてそこに、さらに様々なプレイリストが載っていて選べるという形になっています。
例えばEnvayaとiPhoneをもってバーベキューに出掛けても、
BGMに困ることはありませんし、新たに気に入った曲を見つけることができるかもしれません。
また著名なキュレーターが選曲したプレイリストも楽しめます。
このプレイリストはもちろん自分で組むこともできますので、
自分の好きな曲を聴きたいTPOごとに用意できますし、
さらに自分のプレイリストを公開することもできます。
他の人が公開しているプレイリストも見ることができるので、
似た音楽の趣味の人が作ったプレイリストを聴いてみるのも楽しいでしょう。
自分のCDコレクションは、ある意味で自分が知っている曲だけの「閉じた世界」ですが、
音楽ストリーミングサービスを通して、ほかの音楽好きが選んだ曲を知ることができるのは
とても面白いことだと思います。
また音楽の好みを入力することで、お勧めの音楽をリコメンドしてくれる機能もあります。
このようにパーソナライズされたリコメンドの機能は、
音楽ストリーミングサービスならではといえるでしょう。
私もこの機能で、今まで知らなかったいろんな曲を知りました。
(↑Apple MusicのFor Youの画面)
先ほども言いましたが、音楽ストリーミングサービスには
対応していないアーティストの曲もまだまだたくさんありますし、
音質としては圧縮音源のMP3ですので、ハイレゾやCDよりも劣ります。
またWi-Fi環境であれば通信量は気になりませんが、
外で聴く時には、動画ほどではないにしろ通信量が増大するので注意が必要です。
ハイレゾ音源の台頭、アナログレコードへの回帰などもあり、
まだまだ音楽を「所有する」という時代は終わらないとは思いますが、
音楽ストリーミングサービスの手軽さ、
聴ける音楽の豊富さ、そして「所有」から開放された身軽さは、
まさに革命的だと言えるのではないでしょうか。
まだ始まったばかりのサービスですが、音楽の聴き方を従来から広げる可能性があるのかもしれません。
ぜひいちどお試しください!
(Denon Official Blog 編集部 I)