AVR-X1200W/AVR-X2200Wでドルビーアトモス体験 Part2アトモス&ハイレゾ編
ついに発売となったデノンの新しいAVアンプ、AVR-X1200W/AVR-X2200W。この2モデルでさっそくドルビーアトモスを体験しました。パート2ではいよいよアトモスとハイレゾ音源の試聴をレポート。
7.2ch AVサラウンドレシーバー
AVR-X2200W
予定希望小売価格85,000円(税抜価格)
8月発売
詳細はこちらをご覧ください。
7.2ch AVサラウンドレシーバー
AVR-X1200W
予定希望小売価格57,500円(税抜価格)
8月発売
詳細はこちらをご覧ください。
ドルビーアトモスの基本的な仕組みはこちらをご覧ください。
ナビゲーターは今回もD&Mホールディングス マーケティンググループ川北 裕司が担当します。
いよいよAVR-X1200W/AVR-X2200Wが発売となりました。
この2モデルの最大の特長は、お求めやすいエントリーからミドルクラスのモデルでありながら、両モデルともドルビーアトモスやDTS:Xなどの最新の音声フォーマットに対応している点です。
ドルビーアトモス、DTS:Xなどの新しい音声フォーマットの特長は
上方にスピーカーがあることですが、一般家庭で天井にスピーカーを設置する、というのは実際にはなかなか難しいと思います。
そこで今回はドルビーが提唱している
「ドルビー・イネーブルドスピーカー」を使ってみました。
これはフロントスピーカーなどの上に置く斜め上向きのスピーカーで、天井の反射を利用して、上方からの音を再現する技術です。
上の写真にある、スピーカーの上にある小さなハコが
「ドルビー・イネーブルドスピーカー」です。
そしてこのようにスピーカーが斜め上向きに設置されています。
単に天井に音を反射させるだけでなく、天井に反射した音が耳に届いた時に
最適な音質となるように、あらかじめ処理された音を再生します。
ですからAVR-X1200W/AVR-X2200Wとイネーブルドスピーカーを組み合わせれば、天井にスピーカーを設置することなく、すぐにドルビーアトモスが体験できます。
それでは、さっそく再生してみましょう。
まず、おなじサウンドを、ドルビーアトモスと従来までの5.1サラウンドで比較してみました。
「包まれ感」や「リアリティ」に関して圧倒的な差を感じます。
映画でいえば2Dと3Dの違い、といっていいぐらい、ハッキリと次元が違います。
これはもう、アトモスを体験したら元には戻れないのではないでしょうか。
引き続き、デモンストレーション用のサウンドを聴いてみましょう。
真上から降る雨の音は、今まで体験したことのないリアリティです。
ジャングルのシーンでの葉ずれの音に包まれる感じ、そして定位と遠近感が明瞭で、凄い、というよりむしろ「実はこれが自然なのだ」という印象を持ちます。
また、自分の周りを回る鳥の羽音や水中での音は、まさに360度のサウンドです。
自分の周りをグルグル回るような動きがある音でも、途中で音が弱くなったり途切れたりすることがありません。
スピーカー間の音のつながりが今までよりずっと滑らかに感じます。
このあたりは、「音をオブジェクト化する」という新しい手法を開発したドルビーアトモスのならではの進化ポイントでしょう。
アトモスは単に「上から音が出る」だけではなく、もっとトータルにリアリティのある3D的な音表現をするものだ、ということがよくわかります。
ちなみに試聴室では、フロントイネーブルドスピーカーだけでなく、天井に設置したトップフロントスピーカーと何度か切り換えて試聴してみましたが、フロントイネーブルドはトップフロントと比べても遜色のない表現でした。
もちろん違いはあります。
トップフロントは直接的に上からの音が聞こえますが、フロントイネーブルドの音は天井に反射させるため、やや拡散して聞こえる気がしました。
これは好みの問題というレベルかもしれません。
この試聴室においてはフロントイネーブルドの音のほうが柔らかくて好みでした。
さて、ここからはハイレゾの試聴です。
いま話題のハイレゾ音源ですが、AVR-X1200W/AVR-X2200Wならフロントパネルに装備されたUSB端子にハイレゾ音源を入れたUSBメモリーを差すだけで再生可能です。
ハイレゾはPCMファイル以外にも、DSD、AIFF、ALACの各ファイルに対応しています。
またDLNA1.5準拠のネットワークオーディオプレーヤー機能を搭載していますのでネットワーク経由でのハイレゾ音源再生もOKです。
ですからAVR-X1200W/AVR-X2200Wなら、ハイレゾを聴くために何か買い足す必要はありません。
USBメモリーを差すと曲目のリストが表示されますので、あとは選択するだけで再生。
あっけないぐらい、簡単にハイレゾ音源が再生できます。
AVR-X1200W/AVR-X2200Wはテレビ画面に曲目やアルバムアートなどが表示されるので、選曲操作も簡単です。
このあたりは、ハイレゾ対応機器の中でもAVレシーバーならではメリットと言えるでしょう。
そしてサウンドですが、AVR-X1200W/AVR-X2200Wはいずれもデータ量が多いハイレゾ音源をしっかりと再生しきる能力を持っています。
動画コンテンツを見ている時には、ドルビーアトモスの効果もあって
ついついスクリーンに引き込まれてしまいますが、ハイレゾ音源を試聴すると、アンプとしての基本的な性能がしっかりしていること、デノンらしいHi-Fiサウンドを継承していることがよくおわかりいただけると思います。
またハイレゾで音だけを聴くと、AVR-X1200WとAVR-X2200Wそれぞれにサウンドの個性がある、ということも、より一層体感いただけると思います。
ひとことでいうとAVR-X1200Wは明るめで元気、AVR-X2200Wは緻密でよりHi-Fi的な表現。
この音質の個性でAVR-X1200W/AVR-X2200Wの
どちらにするかを決める、という考え方もあると思います。
いずれにしても、両モデルとも、オーディオアンプとしても
非常にコストパフォーマンスの高い優れたモデルだといえるでしょう。
というわけで、2回にわたってAVR-X1200W/AVR-X2200Wの魅力をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
● セッティングのしやすい
● エントリーモデル、ミドルクラスでありながらドルビーアトモス、DTS:Xに対応
● 話題のハイレゾ音源も簡単に再生可能
● アンプとしての基本性能が高い
と、まさに、全部入りと言えるAVR-X1200W/AVR-X2200Wです。
これからホームシアターを始めようという方、そして新フォーマット対応モデルへの買替えを検討している方にもぜひお薦めしたいと思います。
(Denon Official Blog 編集部 I)