秋のヘッドフォン祭2015 レポート
「秋のヘッドフォン祭 2015」が、去る10月24日、25日の2日間にわたり、東京・中野区の中野サンプラザで開催されました。今回はデノンブースを中心に、その様子をレポートします。
「秋のヘッドフォン祭 2015」が、去る10月24日、25日の2日間にわたり、東京・中野区の中野サンプラザで開催されました。
2008年の初回から数えて通算16回目となるヘッドフォン祭りは年々参加者が増加しており、今回の来場者は約9000人を数えました。
デノンブースを中心に、その様子をレポートします。
「秋のヘッドフォン祭 2015」は中野サンプラザの6、7、11、13、14、15階と合計6 フロアを使用しての開催となりました。
各フロアではメーカー各社の多数のヘッドフォンが展示されておりお目当てのヘッドフォンをその場で試聴できるところがヘッドフォン祭の楽しいところです。
デノンブースにも多くのお客さまが試聴にいらっしゃいました。
展示モデルはオーバーイヤーヘッドホン AH-MM400、AH-MM300、AH-MM200とワイヤレス・ノイズキャンセリング・ オーバーイヤーヘッドホンAH-GC20、デザインシリーズのヘッドホンアンプDA-10、DA-300USB、プリメインアンプPMA-50。
6階に用意したデノンのイベントスペースでは様々なイベントが開催されました。
写真は『デノン×OTOTOY Presents Suara最新アルバム「声」DSD試聴会』の様子。
TVアニメ「ToHeart2」のエンディングテーマ「トモシビ」、同じくTVアニメ「うたわれるもの」のオープニングテーマ「夢想歌」などで注目を集めるSuaraさんとF.I.X. RECORDSの有村健一さん、さらにナビゲーターには個性的な音楽配信サイト「ototoy」の高橋健太郎さんを迎え、ニューアルバム「声」の制作秘話などをうかがいつつDSD音源を試聴するイベントです。
DSDのデータの再生には話題のネットワークレシーバーDRA-100を使用。
スピーカーはDALIのOPTICON2を使用しました。
アルバムの一曲め、ゲーム『うたわれるもの 偽りの仮面』の主題歌でもある『ヌエドリ』について「このプロダクションは、打ち込みや歌入れは日本でやりましたが、ストリングスはイギリスのアビーロードで録音し、ミキシングは『アナと雪の女王』のデビッド・バーチャーさんにお願いし、ロス・アンゼルスのオーシャン・ウェイスタジオで行いました。
またマスタリングは世界的に有名なボブ・ラディックさんにやっていただきました」と有村健一さん。
「今回、サウンド面に関しては超一流の方ばかりでしたので、スタッフを信頼して、私はそのサウンドに求められる声を出すために最大限努力しました」とSuaraさん。
ブックシェルフスピーカーとの組み合わせによるコンパクトなシステムながら、DSDならではの高解像度を響かせたDRA-100は、会場からも驚きの声が。
また「ジェフ・ポーカロを聴く会」というユニークなイベントではこんなオーディオシステムが登場。
アンプにはPMA-SX1、CDプレーヤーにはDCD-SX11。
さらにアナログプレーヤーなども用意されました。
「ジェフ・ポーカロを聴く会」とは、数々の名演を残した伝説のセッションドラマーであり、TOTOのメンバーでもあった、ジェフ・ポーカロが参加した楽曲を本格的なHi-Fiシステムで聴くという有志の会。
オーディオ評論家の小原由夫先生を中心としながら、主にオーディオ業界のメンバーで構成されています。
レコードプレーヤー、ケーブル、カートリッジなどはメンバーの持ち寄り。
デノンからは2名が参加しています。
ヘッドフォン祭というアウェイな状況での開催ながら、お客さまは満員。
2時間もの長時間にわたって、ジェフ・ポーカロの演奏を堪能しました。
ちなみに小原由夫先生と「ジェフ・ポーカロを聴く会」は今年、「ジェフ・ポーカロのほぼ全仕事」とうとう書籍を出版しました。
こちらも資料的な価値が高く、ドラムファンから高い評価を得ています。
ジェフ・ポーカロの活動は多岐に亘っていますが、今回はTOTOやボズ・スキャッグス、そしてマイケル・ジャクソンのBeat Itなど比較的メジャーな録音作品を試聴しました。
音源も、CD、ハイレゾ、アナログ盤など。
スティーリーダンのガウチョのSACDとFlacでの比較試聴など、マニアックで聴き応えのある企画もあり、オーディオファンが興味深そうに聴き入っていました。
また今回はスペシャルゲストとして、ドラマーの村石雅行さんが登場。
松任谷由実、椎名林檎などのレコーディングをはじめ、多くのレコーディングで名演奏を残しているトップスタジオミュージシャンです。
オーディオ好きとおっしゃる村石さんは、ハイグレードなHi-Fiシステムでのアナログレコードの音に感銘を受けた様子。
村石さんが演奏している椎名林檎の『本能』もアナログ盤で聴くと「CDよりアナログ盤のほうがいいですね」という感想。
もちろん今まで聞いてきたジェフ・ポーカロの音源についても、プロドラマーの視点から解説してくださり、ジェフ・ポーカロの魅力を更に深めることができました。
ということで、今回のヘッドフォン祭にも大勢の方にご来場いただき、ありがとうございました。
次回もぜひお楽しみに。
(Denon Official Blog 編集部 I)