デノンのインイヤーヘッドホンを編集部で聴き比べてみた
このヘッドホンの音はどんなジャンルにフィットするのか?デノンオフィシャルブログでは、編集部がデノンのヘッドホンの聞き比べをしてみました。今回はインイヤー編をお送りします。
様々なモデルがラインナップされているデノンのヘッドホンですが、時折「このヘッドホンはどんなジャンルの音楽にあった音でしょうか」といった質問が寄せられます。
たしかにヘッドホンは機種ごとに音の傾向が違いますから、デザインや価格だけでは決められない製品です。
そこでデノンオフィシャルブログでは、デノンの代表的なヘッドホンを集めて編集部で聞き比べをしてみました。
今回はインイヤー編をお送りします。
今回試聴したインイヤーヘッドホン。(写真左から)
AH-C820 |
AH-C820 |
AH-C620R |
AH-C260 |
AH-C50MA |
※ すべてオープン価格
記事に先だってお断りしておきますが、今回は「どんなジャンルが似合うか」という切り口でしたので試聴はジャズ、ロック、ポップス、クラシック、Jポップ、エレクトロ、アニソンをそれぞれ聴いてみての印象です。
それともう一つ、これらの聴き比べはあくまでデノンブログ編集部Iの個人的な印象ですので、その点ご了承ください。
では、まずはお手頃価格の AH-C260 からはじめましょう。
このヘッドホンの音はどんなジャンルにフィットするのでしょうか。
AH-C260
オープン価格
詳しい製品情報はこちらをご覧ください。
中域に伸びがあってアニソンにピッタリ!
コンパクトな AH-C260 は通勤通学にピッタリのモデルですが、試聴してみると中域に伸びがあるので、アニソンやJポップなどが似合う気がしました。
実際に電車で使ってみましたがジャズやクラシックなどの器楽系の音楽よりは、ボーカル系ものが気持ちよく聴けました。
というわけで採点の結果はこちら。今回のラインナップで一番似合うのはアニソンかなという印象でした。
朝から電車で元気がいいボーカルを聴くとテンションがあがりそう。お出かけの時に使うのにピッタリではないでしょうか。
かなりお買い得なモデルだと思います。
次は AH-C50MA。
こちらもコンパクトなモデルですが、スマホ用のコントローラーとマイクを搭載していますので、スマホでヘッドホンを装着したまま電話にでられる便利なモデルです。
では聴いてみましょう。
AH-C50MA
オープン価格
詳しい製品情報はこちらをご覧ください。
クラシックやジャズなどのインスト曲を聴くのにピッタリ!
AH-C50MA は、デザインからしてちょっと大人っぽいテイストでスーツなどにもフィットするようなデザイン。
サウンドも先ほどの AH-C260 よりシックで、こちらはむしろ器楽系の音楽にあっているように思いました。
ジャズやクラシックなどのインストものが気持ちよく聴けます。
特に高域の伸びがいいので、シンバルやハイハットなどが艶やかに聞こえました。
ジャズやポップスもかなりいいのですが、一番似合うのはクラシック、それもわりとピアノソナタや少人数の弦楽アンサンブルなどが良かったです。
AH-C50MA もコンパクトでリモコン搭載モデルですから電車などでの通勤通学にピッタリですが、こちらはお出かけの時よりは、家に帰る時のようにリラックスしながらインストを聴きたい時にピッタリなのではないでしょうか。
というわけで採点結果は以下です。
次は先日発売になった AH-C620R。
デノンオフィシャルブログでも「インイヤーヘッドホン AH-C820/C720/C620R 登場!」で取り上げたモデルです。
それでは聴いてみましょう。
AH-C620R
オープン価格
詳しい製品情報はこちらをご覧ください。
低音の解像度が高く、ウッドベースが楽しめるジャズにピッタリ
さきほどの 2モデルより価格帯が上がったせいか、全体にグッとサウンドが高品位になった印象です。
特に低域の解像度が上がったせいか、アコースティックのベースがとてもリアルに聞こえました。
またエレクトロなどでシンセベースなどの重低音を駆使した曲でも、音圧感というかエネルギー感がグッと出てきました。
全体的に解像感が高いので、歌モノでも器楽曲でも良い感じです。
個人的にこのインナーイヤホンで一番フィットしたと感じたのは、ウッドベースのリフかからはじまるマイルス・デイヴィスの「So What」。
イントロのウッドベースの指弾きのニュアンスがリアルに味わえました。
C620R はリモコンとマイクが装備されているのでハンズブリー通話もできて便利で、こちらも通勤で活躍してくれそう。
快適な装着性と優れた遮音性のコンプライのイヤーピースが標準装備されているので、通勤車内でも贅沢な音に浸れるのが魅力です。
というわけで採点結果は以下です。
次も先日発売になった AH-C720。
デノンオフィシャルブログでも「インイヤーヘッドホン AH-C820/C720/C620R登場!」で取り上げたモデルです。
さて、こちらの音はどうでしょうか。聴いてみましょう。
AH-C720
オープン価格
詳しい製品情報はこちらをご覧ください。
オールジャンルが楽しめるバランスの良さが光るが敢えて言えばロック
さすがにオーディオファン、ヘッドホンファンに高い評価を受けてロングセラーとなったAH-C710の後継モデルとして開発された AH-C720。
非常にバランスが良く、低域、高域、中域ともにクリアで、どのジャンルの音楽も高いクオリティで再生してくれます。
歌モノよし、インストよし、アコースティックよし、エレクトロよし、と死角のないオールマイティなモデルと言っていいのではないでしょうか。
しかし、そこを敢えて言うなら、ダイナミック型らしいガッツのある音なので、ロックがいいかもしれません。
B’zの「Don’t Wanna Lie」を聴いてみましたがディストーションが効いたエレキギターの小気味いいサウンド、激しいドラム、シャウト気味な男性ボーカルなど、エッジが効いたロックの魅力を余すところなく表現してくれています。
AH-C720 のケーブルはしなやかさと耐久性を併せ持ったハイグレードなメッシュ OFC ケーブルが採用されていて、とても高級感があります。
絡みにくいところもいいところ。個人的にはこのケーブルの感じがとても好きです。
このモデルもコンプライのイヤーチップが標準装備されています。ということで採点はこちら。
最後は、AH-C 820の登場です。
こちらもデノンオフィシャルブログでも「インイヤーヘッドホン AH-C820/C720/C620R登場!」で取り上げたモデル。
では聴いてみましょう。
AH-C820
オープン価格
詳しい製品情報はこちらをご覧ください。
迫力の低音でエレクトロからオーケストラまでが楽しめる
世界で最も影響力のある経済誌、Forbes でもレビューで絶賛されたという AH-C820 。
やはりウーハーを2基搭載しているダブルエアーコンプレッションドドライバーによる低音の存在感は圧倒的なものがあります。
ジャンルに限らずベースが効いた音楽を聴いたときの迫力と重厚感は他のモデルとは別格だと言えるでしょう。
どんなジャンルでも気持ちよく低音が楽しめますが、特にベースの重さと深さが味わえるのは、エレクトロではないでしょうか。
単に低音が強いだけではなく中域も伸びやかで、高域の抜けもいいので、ハイハットや高音のシーケンスフレーズなども明瞭です。
またクラシックでもオーケストラものなどの大編成ものを聴くと大迫力が味わえます。
ストラビンスキーの「春の祭典」を聴いてみましたが、ティンパニー、コントラバスなどの音がすごく、圧倒されました。
AH-C820 はハウジングの黒い大きめの円形の部分にドライバーが向かい合わせに内蔵されています。
そのためにケーブルも片側に2本入っており、デザイン的にも迫力があります。
これで聴くだけで別世界に行ける、そんな魅力を持ったインイヤーヘッドホンではないでしょうか。採点はこちらです。
編集部Iによるデノンインイヤーヘッドホンの聴き比べ、いかがだったでしょうか。あくまで個人的な見解ですが、インイヤーヘッドホンの機種選びのご参考になれば幸いです。近々ヘッドホンの聴き比べもやってみる予定ですので、そちらもぜひお楽しみに!
(Denon Official Blog 編集部 I)