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 (昭和44年)

「独創的」MM型カートリッジ
DL-107
現金正価:13,800円

交換針
DSN-20
現金正価:5,800円

■1969年2月

ユニバーサル・ヘッドシェル
PMS-110
現金正価:1,000円

■1969年2月

【Hi-Linear】

“DL-107”ハイリニアは、NHKをはじめ全国の放送局・業務用として広く好評を得ている“DL-103”の日本コロムビア技術陣が新たに開発した、まったく新しい発電構造からなる画期的なMM型カートリッジです。

 一般のMM型カートリッジの振動系はどのような方向にもフレキシブルな振動系支点を持つため、支点の位置が移動したり、音ミゾの進行方向にカンチレバーが振動するため音の透明さに難点があります。

 しかし“DL-107”は、音質を決定する振動系支点をMC型(DL-103)と同じ合理的な支持方式にすることにより、にごりのない音を再生することに成功いたしました。しかも磁力の強い異方性マグネットの採用により高感度が得られ、針交換も手軽にできるネジ取り付け式としました。

 “DL-103”の振動系を生かし、ジェネレーターをMM型とした“DL-107”ハイリニアは高域での立ち上がり、音像の安定感、透明度の良さ・・・などで絶賛を博しどなたにも手軽に使える点で早くも業界で話題を独占している新カートリッジです。


【DL-107のセールスポイント】

1.振動系支点は極細ピアノ線を採用した合理的な設計

DL-107の振動系支点は局用MC形カートリッジ(DL-103)と同じ構造になっており、針先は音ミゾにそって前後することなくトレースし、上下左右にだけ自由度をもつように極く細いピアノ線で作られております。そのため支点の位置は周波数によつて移動することがなく、にごりのない優れた音を再生します。

2.ハイがスッキリ伸びる二重構造カンチレバー

カンチレバーは軽量で堅牢な二重構造なので分割振動のない、特に高域特性には優れた性能を発揮します。

3.高感度が得られる円盤状の軽量フェライトマグネット

DL-107の振動系はMC形カートリッジ(DL-103)と同じ合理的な構造になっており、磁力の強い異方性軽量フェライトマグネットを採用することにより、MM形と同様な高出力を得ています。

4.円盤状マグネットに最適のE字形発電方式

従来のMM形とは異り、厚み方向に着磁されたマグネットの周辺に配置されたE字形の導磁性体の組合せにより、直線性のよい特性が得られるまったく新しい発電方式です。

5.針交換はどなたにも簡単にできます。

針先とダンパを含む振動系を簡単に交換できます。しかも精密加工の交換針と本体はネジで取りつけられており、いつまでも安定した高精度を保持する交換方式です。


【DL-107の主要規格】

  • 発電方式
    • ムービングマグネット形
  • 針交換
    • 可能
  • 感度
    • 2.5mV(1,000Hz、50mm/sec水平方向)
  • 左右感度差
    • 1dB以内
  • 左右分離度
    • 20dB以上(1kHz)
  • 電気インピーダンス
    • 2.3kΩ(1kHz)
  • 動作針圧
    • 2.0gr
  • 針先曲率半径
    • 16.4ミクロン(0.65ミル)
  • コンプライアンス
    • 8×10-6p/dyne(レコードで測定)

【PMS-110規格】

  • このヘッドシェルはDL-107専用のものですがユニバーサルタイプなので他のアームへの流用もできます。
  • PMS-110:自重16.3g

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