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 (昭和51年)

「完成度の高いDENONクォーツ」

クォーツロックダイレクトターンテーブル
DP-7000
\120,000

■1976年8月


「完成度の高いDENONクォーツ」

クォーツロックダイレクトサーボプレーヤー
DP-7700
\198,000

■1976年8月


DP-7000

DP-7000は2相ACサーボモーターを内蔵の2相電源によって駆動する理想的な方法を採用し、DENON独自の高精度磁気記録再生方式で周波数と位相検出を行ない、さらに水晶発振器による両方向性フェーズロックドサーボ方式を採用していますので、回転スピード偏差は極めて少なく、また負荷特性、ワウ・フラッター特性、ランブル特性等が大変優れています。このほか、機械振動の伴わない電子式ブレーキ、振動特性の優れているターンテーブルシート、見やすい一条ストロボ等の採用によりフォノモーターとしての完成度を高めています。


主な特長

1)高精度磁気記録再生方式で周波数と位相検出を行ない水晶発振器による両方向性フェーズロックドサーボ方式の採用でスピード偏差±0.001%以下

回転スピードを制御するサーボ回路の基準発振回路に水晶を使い、増速のみでなく減速にもサーボできる両方向性フェーズロックドサーボ方式を採用しています。
スピード検出にはDENON独自のターンテーブルリム内周に高精度で2000個のパルスを磁気記録し、これを磁気ヘッドで周波数検出を行ない、温度変化や経年変化などの影響をほとんど受けない水晶発振器の基準周波数と位相を比較しています。
このため回転スピード偏差は±0.001%以下と極めて少なく、負荷や電源電圧の変動による回転スピードの変化はありません。またサーボ回路の基本となる検出周波数が高い(1111Hz)のでサーボを安定に、かつそのゲインを高くとることができますので、オーバーシュートやワウ・フラッターが非常に少なくなっています。

2)ACサーボモーターと内蔵の2相駆動用アンプによる理想的な駆動方法を採用

位相差90°周波数40Hzの2相駆動用アンプで2相ACサーボモーターを駆動していますので、回転磁界は大変滑らかになり、ランブルは少なく、SN比はDPシリーズ中最高値77dB以上(DIN-B)、ワウ・フラッター0.02%wrms以下を保っています。また、2相駆動用アンプはパルス巾変調を利用していますので消費電力が少なく、発熱の心配はありません。

3)スピード切換えやストップ動作は機械振動を伴なわず滑らかです。

両方向性サーボと新らしく開発した特殊ブレーキを、スピード検出信号によって自動的に切換え使用しています。このため、回転数の切換時にす早く指定状態に移り、ストップ動作は減速サーボと帯殊ブレーキにより静かで、しかも完全に停止します。したがってスタート、ストップ時の機械振動や、逆回転が発生してカートリッジに余分な負荷を与えることはありません。なお、ストップ時のターンテーブルはフリー状態になります。

4)水晶発振同期によリパルス点灯した見やすいストロボスコープ

ストロボスコープ用ネオンランプの点灯周波数は、基準の水晶発振器より分周しているため、その周波数精度は大変高く、しかもパルス巾の狭い電源で点灯しますので、ストロボ縞は見やすく、電源周波数の変動によってストロボが流れることはありません。また、ストロボ縞はネオンランプの光源の色と補色に近い緑色の補助ランプで照明されていますので、明瞭度があがり大変見やすくなっています。

5)レーザー光による振動解折から生れた新開発のターンテーブルシートとスタビライザーの採用

ターンテーブルシートおよびスタビライザー(45アダプターと兼用)は、レコード面の振動による音質の変化を防止するため、レーザー光による振動解折によって新らしく開発しました。
振動防止を積極的に行なったターンテーブルシートは、従来のゴムシートでは得られなかった高音質のレコード再生が可能になります。


DP-7700

DP-7700はDENON独自のダイレクトドライブサーボに水晶発振器による両方向性フェーズロックドサーボを加えて、回転性能を高めたダイレクトターンテーブルDP-7000と、アーム鳴きや低域共振に対して有効なダイナミックダンピング機構を採用したトーンアームDA-307を組合わせ、これを合成レザー張りのポリマボード積層キャビネットに組み込んだプレーヤーです。
このほか超低周波まで振動を除去する新しいインシュレーターを採用する等して、レコードプレーヤーとしての完成度を高めています。


主な特長

1)回転性能の優れているDP-7000を採用

●高精度磁気記録再生方式と水晶発振器による両方向性フェイズロックドサーボの採用で、回転スピード偏差0.001%以下。

●ACサーボモーターと、内蔵の2相駆動用アンプによる理想的な駆動方法の採用で、S/N77dB(DIN-B)以上。

●両方向性サーボと新らしく開発した特殊ブレーキ等の採用で、スピード切換えや、ストップ動作は機械的振動を伴なわず滑らかで迅速です。

●水晶発振同期によりパルス点灯した見やすいストロボスコープ。

●レーザー光による振動解折から生れた新開発のターンテーブルシートとスタビライザーの採用

2)新開発のダイナミックダンピング機構をもったDA-307を採用

●トーンアームの大きな問題の一つであったトーンアーム白体の分割共振(アーム鳴き)を十分に制動でき、しかもプレーヤーキャビネット等から伝わる振動の影響をうけにくくなっています。このため使用カートリッジの再生音質に対するトーンアームの影響が非常に少なく、カートリッジ本来の音をそのまま余すことなくひき出します。

●ダイナミックダンピング機構により低域共振を効果的に制動できるので、レコードのソリや偏心に対してもトレース能力が一段と向上し、低域共振により大切な音楽が変調されて歪むことが少なくなります。

●無接触方式のインサイドフォースキャンセラーは、トーンアームの性能をそこなうことなく、レコード上の針先位置によるインサイドフォースの変化に対応して打ち消し力を適正に与えることができますので、トレース能力が更に向上しました。またノブを引くと簡単にキャンセラーを解除できますので、零バランスや針圧調整が容易にできます。

●軽くて剛性の高いヘッドシェルを採用していますので、ヘッドシェル白体の共振の減少に大きな効果があります。

●ヘッドシェルやパイプ部を軽くして、トーンアームの可動部分を可能な限り軽量化しており、カートりッジの針先からみた等価質量を極力小さくして、レコードのソリ等に対する追従性を高めています。

3)合成レザー張りのポリマボード積層キャビネットに新開発インシュレーターを採用

比重の大きく内部損失の大きいポリマボードを63mm厚の積層にして重量を増し、しかも振動吸収特性の優れている新開発インシュレーターの組合わせで、カットオフ周波数を5Hz位まで下げました。
このため、スピーカーの音圧によるハウリングなどは、DA-307のダイナミックダンピング機構とあいまって十分な余裕がとれます。特に床から伝わる振動に対して大きなフィルター効果があります。


DP-7000主要規格

  • 駆動方式:ダイレクトドライブ
  • モーター:2相ACサーボモーター
  • スピード制御方式:高精度磁気記録再生方式と水晶発振器を基本とした周波数検出によるスピードサーボおよび位相サーボ
  • 回転数:33・1/3rpm 45rpm
  • スピード調整範囲:±6%以上(VARIABLE時規定スピードに対して)
  • 起動時間:0.9秒以内(1/4回転)以下(33・1/3回転時)
  • ワウフラッター:0.02%w.r.m.s以下(テストレコードによる)
  • SN比:77dB以上(DIN-B)
  • ターンテーブル:312mmアルミダイカスト自重1.88kg(慣性質量23.3kg-cm2)
  • 回転数偏差:0.001%以内(NORMAL時)
  • 負荷特性:0%(針圧150g最外周)
  • 停止時間:1秒以内
  • 電源:AC100V 50/60Hz
  • 消費電力:15W
  • 重量:11kg

DP-7700主要規格

[ホノモーター部(DP-7000)]
[トーンアーム部(DA-307)]

  • 形式:スタチックバランスS字形
  • 全長:332mm(最大)
  • 有効長:244mm
  • オーバーリング:14mm
  • オフセット角:20.5°
  • トラッキングエラー:2.5°(最大)
  • 針圧調整:1回転2.5g(0.1g目盛つき)
  • 適合カートリッジ自重:5〜10g
  • ヘッドシェル(PCL-5):マグネシウム合金ダイカスト製自重6g(取付ネジ類は含まず)
  • アーム高さ調整範囲:42〜70mm(アームボード面からパイプ中心まで、単体規格)
  • ヘッドシェルコネクター:4pコネクター
  • 出力コード:5pコネクター付低容量コード約1.2m(約50PF)
  • アームリフター:オイルダンプ式
  • インサイドフォースキャンセラー:マグネチックコントロール方式(解除機構つき)
  • 軸受部:高精度ピボットベアリングおよびミニチュアベアリング使用
  • 感度:水平、垂直とも25mg以下

[総合]

  • キャビネット:合成レザー張リポリマボード積層
  • 電源:AC100V 50Hz/60Hz
  • 消費電力:15W
  • 寸法重量:522W×183H×440D(mm)約23kg

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