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 (昭和54年)

「'80年代への対応 “無帰還形”リアルタイムイコライザーアンプ搭載!」

ステレオ・プリアンプ
PRA-2000
標準価格:200,000円

■1979年5月

1980年代に向けて放つDENONセパレートアンプ第一弾!
プリアンプPRA-2000はディスクレコードとフォノ・ピックアップ系の飛躍的な進歩に対応し、イコライザーアンプの主流であるNF形イコライザーアンプの問題点●高域ハネ上り現象●低域から高域まで帰還量が変化を克服するためCR形イコライジングフィルターを装備した“無帰還形”リアルタイムイコライザーアンプを採用、、更にイコライザーアンプからの複雑な信号を扱うフラットアンプはダイレクト・DCサーボとハイ・スピードアンプ塔載のリアルタイムDCサーキットとなっています。
この新しい感覚のプリアンプPRA-2000は音楽をリアルにそしてリアル・タイムに表現いたします。


■プリアンプの市場動向

★人気急上昇 10万円〜20万円のプリアンプ!

プリアンプの総販売台数は、52年下期以降は微増傾向であるが中でも注目されるのは10万円〜20万円クラスのプリアンプが52年上期以降ダウンしているにもかかわらず53年下期において前期比174%と急上昇し、今後更に伸長が期待されます。

★急上昇の背景(10万円〜20万円のプリアンプ)

52年上期からセパレート・シスコンの人気が上昇し、市場にローコストのプリアンプが数多く見られるようになりました。
しかし、市場は冷たく、53年上期においてはローコストのセパレートアンプの在り方に疑問をいだくユーザーガ増えていきました。
53年下期においては、プリアンプ総販売台数が微増傾向にあるにかかわらず本格的な10万円〜20万円のプリアンプの販売台数が急激に伸長し、本物を求めるユーザーが増えている事を物語っています。
なお、10万円以上のセパレートアンプに占めるプリアンプは、53年下期において急激にアップし、プリアンプの需要が増えている事を示しています。


■主な特長

★イコライザーアンプは●高性能DCリ=アアンプ2段と●CR形イコライジングフィルターを搭載した“無帰還形”リアル・タイムイコライザーアンプを採用!“RIAA偏差 20Hz〜100kHz±0.2dB”

★フラットアンプは●新開発ダイレクト・DCサーボと●ハイ・スピードアンプによるリアル・タイムDCサーキットとなっています。“TIM歪 0.003% THD歪 0.002%以下”

★イコライザーアンプに150Vの高電圧を供給し、更に新開発カスコードブーストラップ回路採用!“クリッピングレベル47Vrmsと高出力特性”

★各アンプの入口にFETを全て使用し、音質劣化の原因となる結合コンデンサーを除去すると共に帰還回路の大容量電解コンデンサーも皆無としたDCアンプ構成によりリアルな音の再現を可能としました。

★イコライザーアンプに新開発FETのパラレル差動回路を採用、さらにCR形イコライジングフィルターを低インピーダンス化することにより高S/Nを実現!

★高級MCヘッドアンプ内蔵!“単売の高級ヘッドアンプHA-1000相当の回路”

★使い易さからプリセット可能な電子式ファンクションスイッチ採用、更に鏡面仕上げのウッドキャビネットやトラップドアー採用により高級感を表現しました。

○“無帰還形”リアル・タイムイコライザーアンプ採用/RIAA偏差20Hz〜100kHz±0.2dBと驚異の超広帯域化に成功、リアルにそしてリアル・タイム(”より鮮明、より正確、よりハイスピード”)に音楽を表現します。

○従来方式・・・・NF形イコライザーアンプの問題点

  • 高域に於いてRIAA偏差が大きくなる。(高域ハネ上り現象)
  • 帰還量が低域から高域まで大幅に変化する。
    • 低域・・・帰還量小(ひずみの悪化を招く)
    • 高域・・・帰還量大(発振の危険大…過度ひずみの問題発生)

NF形イコライザーアンプは以上のような2つの大きな問題点をかかえております。これを根本的に克服したのが新開発“無帰還”リアル・タイム・イコライザーアンプです。

○イコライザーアンプからの音楽信号を扱うフラットアンプは●新開発ダイレクトDCサーボと●ハイスピードアンプによるリアル・タイムDCサーキットとなっています。従来の一般的なサーボにみられるただ単にカップリンクコンデンサーを取り除くためとか、超低域に於ける安定性を得るためだけのサーボでなくオーディオアンプとしていかに有るべきかを考え開発しました。このため音楽をリアルにそしてリアルタイム(“より鮮明、より正確、よりハイ・スピード”)に表現します。
TIM歪 0.003% THD歪 0.002%以下

○ダイレクト・DCサーボと従来のサーボとの比較

新開発ダイレクトDCサーボ回路は従来の一般的サーボアンプと異なり、別系統のサーボ専用アンプを持っていませんので歪やS/Nの悪化などの弊害が起ることはありません。ダイレクトDCサーボは初段FET差動アンプのパラレル接続とサーボ帰還素子からなり、オーディオアンプで最も重要な歪は1/2、S/Nは3dB改善が行われます。このように従来のサーボ動作にみられたオーディオアンプの特性を犠性にしたものでなく、逆に特性向上を計ったダイレクトDCサーボ回路となっています。


■主要規格

イコライザーアンプ部(PHONO IN〜REC OUT)

  • 入力感度/入力インピーダンス
    • PHONO-1 2.5mV/50kΩ
    • PHONO-2  2.5mV/100Ω、50kΩ
    • PHONO-3  0.125mV/100Ω
  • 最大許容入力
    • 380mV(1kHz)
  • 最大出力/定格出力
    • 23V/150mV
  • 全高調法ひずみ率
    • 0.002%以下 20Hz〜20kHz 4V OUT
  • RIAA偏差
    • 20Hz-100kHz ±0.2dB
  • SN比
    • 86dB(IHF Aカーブ)
  • セパレーション
    • 20Hz、1kHz 100dB以上
    • 20kHz 90dB以上
  • ゲイン
    • 35.6dB(1kHz)

フラットアンプ部(AUX IN〜PRE OUT)

  • 入力感度/入力インピーダンス
    • TUNER 150mV/50kΩ
    • AUX 150mV/50kΩ
    • PB-1 150mV/50kΩ
    • PB-2 150mV/50kΩ
  • 最大出力/定格出力
    • 25V/1.5V
  • 全高調波ひずみ率
    • 0.002%以下 20Hz〜20kHz
  • 伝送周波数
    • 10Hz〜500kHz(+0/-1dB)
    • 10Hz〜100kHz(+0/-0.1dB)
  • SN比
    • 105dB以上
  • セパレーション
    • 100dB以上 Vol max 20Hz〜20kHz
    • 80dB以上 Vol -20dB 20Hz〜20kHz
  • ミューティング
    • -20dB、-∞(PRE OUT OFF LED指示)
  • フィルター
    • サブソニック 16Hz 12dB/OCT
  • TIM歪率
    • 0.003%以下
  • IM歪率
    • 0.002%以下

MCヘッドアンプ部(PHONO-3IN〜REC OUT)

  • 最大許容入力
    • 19mV(1kHz)
  • 周波数特性(RIAA偏差)
    • 20Hz〜100kHz ±0.2dB
  • 全高調波ひずみ率
    • 0.003%以下 20Hz〜20kHz
  • セパレーション
    • 70dB以上 20Hz〜20kHz
  • SN比
    • 79dB(入力換算ノイズレベル -157dB Vrms)

総合

  • 主な使用部品
    • FET14ヶ、トランジスタ149ヶ、整流スタック3ヶ、ダイオード68ヶ、IC1ヶ、リードリレー7ヶ、リレー2ヶ LED6ヶ
  • ACアウトレット
    • 非連動1 連動2
  • 電源電圧、電源周波数
    • 100V 50Hz/60Hz
  • 寸法(つまみ類、足の高さを含む)
    • W455×H132×D357mm
  • 重量
    • 10.5kg
  • 付属品
    • 低容量接続コード1本

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