おうち劇場化計画 その3 設置してみました
おうち劇場化計画とは、ご自宅にホームシアターシステムを導入すること。第3回は、難しいと誤解されがちなAVアンプの設定方法ついて実際にデノン社員が設置しながら解説します。
この連載「おうち劇場化計画」では、ご自宅に構築するホームシアターについて解説していきます。前回は、AVアンプについて解説しました。
今回は、AVアンプの設定方法について実際にデノン社員が設置しながら解説します。
●実は誰でも正しく設定できる
「ホームシアターを組むのは面倒で難しい」
そう誤解される方も多いと思います。特に「たくさんのスピーカーを、それぞれの役割に合わせて置くなんてムリ」と思われているのではないでしょうか?
確かにそれぞれのスピーカーを役割通りに設置しないと、サラウンドの効果がうまく出せません。
しかしデノンのAVアンプAVR-Xシリーズでは、「セットアップアシスタント」機能を搭載しており、
テレビ画面に表示される指示にしたがって作業するだけで正しく設定できるのです。
中には「部屋の作りの問題で、最適な位置にスピーカーが置けない」という方もいらっしゃるかもしれません。その場合でもご安心を。
最適の場所に置けなくても、AVアンプが自動的に調整して適切にサラウンドサウンドが楽しめる音場補正機能も備えています。
●ホームシアター構築の作業の流れ
AVR-Xシリーズを使用したホームシアターのセッティングは、次のような流れになります。
1. それぞれのスピーカーを役割に合わせて設置する
2. AVアンプとテレビを接続する
3. 画面の指示を見ながら、スピーカーを接続していく
4. スピーカーの音を自動補正する
5. 再生機(ブルーレイディスクプレーヤーなど)と接続する
●デノン新入社員がホームシアター構築に初挑戦
では、実際の作業の流れを見ていきましょう。
今回は、「ホームシアターのセッティングなんて初めてです」というデノンの新入社員Yに実際に挑戦してもらいました。
彼女のコメントも交えながら手順を解説していきます。
使用した機材は以下のとおりです。
・ AVアンプ:AVR-X2000
・ スピーカー 33SGシリーズ、11SGシリーズ
なおスピーカーのチャンネル数は標準的なサラウンドである5.1chとしました。作業の場所は、デノンの会議室。
テレビと再生機(ブルーレイディスクプレーヤー)は、部屋に備えられていたものを使用しました。
では、さっそく始めてもらいましょう。
1. それぞれのスピーカーを役割に合わせて設置する
テレビの両脇にフロントスピーカー(L、R)、
テレビの前にセンタースピーカー(C)
フロントスピーカーの外側にサブウーハー(SW)
ソファーの斜め後ろにリアスピーカー(SL、SR)を置いていきます。
サブウーハーの位置は前方であれば、あまり場所を気にしなくてかまいません。
※ マニュアルより
「フロントスピーカー、リアスピーカー両方とも、右側がR、左側がLなんですね。
後ろを向くと左右が逆になるので、リアスピーカーもLとRが逆になると誤解していました。」
「この段階で、スピーカーケーブルは絨毯の下とか壁沿いに通しておきます。
なるべくスピーカーケーブルは見えないようにしたいです。
あとでケーブルが短かったなんてことになるとイヤですから、先に確認しておきます。」
2. AVアンプとテレビを接続する
HDMIケーブルを使ってAVアンプのHDMI出力端子とテレビのHDMI入力端子を接続します。
これ以降は、テレビの画面に設定手順を映して作業を進めることになるので、最初にテレビとつなぐわけです。
3. 画面の指示を見ながら、スピーカーを接続していく
次にAVアンプとテレビのスイッチをONにして、AVアンプの画面が映るようにします(テレビの入力をHDMIにします)。
すると、AVアンプの設定手順を映す「セットアップアシスタント」の画面がテレビに表示されます。
ここからは、画面の指示にしたがって、設定作業を続けていきます。
まずはスピーカーとの接続です。
画面に、ひとつずつ順番に接続していくよう指示が表示されます。
ケーブルの先端の被膜をはがして、芯を差し込んで、端子を締めます。
「ケーブルをつなぐ方法は通常のオーディオ用スピーカーと同じですね」
次にAVアンプ側の端子に接続します。
「AVアンプの後ろ側にある端子は、全部一列の横並びなので、どれがどれかわかりやすいです。
差し込みの穴も上を向いているので、接続もしやすいです」
「テレビの画面で教えてくれるので、接続する端子も間違えないですね」
4. スピーカーの音を自動補正する
サラウンドでは、5.1chのスピーカーのバランスが重要です。
スピーカーの設置場所に固定したら、次は音場補正(Audyssey Mult EQ)です。
専用のマイクを使って各スピーカーの有無や位置、反響などを測定して、
最適なサラウンドが感じられるよう時間特性と周波数特性に音場補正フィルターをかけるのです。
まず音場補正に使うセットアップ用マイクを、台の上に載せて、人の耳程度の高さに設置します。
台は、カメラの三脚などがちょうどいいでしょう。
続いてセットアップ用マイクのケーブルをAVアンプ前面のセットアップマイク端子と接続します。
各スピーカーから順番に音が出て、サラウンドの特性を測定していきます。
一巡したら、マイクの位置を変えて、改めて測定します。
何ヶ所かで測定した後、AVアンプの方で測定結果から演算し、自動的にスピーカーの音を補正してくれます。
最大8ヶ所まで測定可能ですので、細かく測定できます。
「アンプの方で自動的に調整してくれるので、とても便利ですね」
これで音声の調整は終了です。
5. 再生機(ブルーレイディスプレーヤーなど)と接続する
映画を再生するためにブルーレイディスクプレーヤーと接続します。
AVアンプとブルーレイディスクプレーヤーをHDMIケーブルで接続します。
これで映画が再生できるようになりました。
「スピーカーがたくさんあったので、接続するのはちょっと大変でした。
でもやってみると、想像していたよりもずっと簡単だったと思います」
完成したところでブルーレイディスクの再生を
では、完成したところでブルーレイディスクの動画を再生してみましょう。
「テレビのスピーカーに比べると、サラウンドで聴こえる音は全然別物に感じました。
派手なシーンの迫力がすごいのもいいですが、街の雑踏や静かなところで足音が響くシーンなどの臨場感が違いますね」
このように、ホームシアターのシステムは手順どおり作業を進めれば、決して難しくありません。
ご自宅で映画館のような迫力を味わいたい方はぜひご検討ください。
なお、AVR-X1000を使った設定方法を解説した動画も公開しています。
そちらもぜひご覧ください。
デノンのAVサラウンドレシーバーAVRシリーズについてはコチラ
(Denon Official Blog 編集部 O)