ブルース・ブラザース、フォーエバー
いよいよ2013年も押し迫ってきました。大晦日、お正月、となにかと みんなが集まる行事が多いこのシーズンですが、今回は老若男女みんなで楽しめて、しかも音楽は最高! という映画、「ブルース・ブラザース」をご紹介します。
お子さまからご年配の方まで、年齢を問わずに楽しめる映画は数たくさんありますが、
加えて音楽も最高に素晴らしい映画となると、あまりたくさんは思いつきません。
「サウンド・オブ・ミュージック」や「レ・ミゼラブル」など、
ミュージカル映画の名作も素晴らしいですが、ずっしりしている事もあり、いつでも気軽に観られるものではないかもしれません。
そこで、今回おすすめしたい映画が、こちら。
「ブルース・ブラザース」と、その続編である「ブルース・ブラザース2000」です。
●「ブルース・ブラザース」
ご存知の方も多いと思いますが、ブルース・ブラザースはアメリカの人気テレビ番組である
「サタデー・ナイト・ライブ」の1コーナーが映画化されたもので、
太ったジェイク(ジョン・ベルーシ)と、のっぽのエルウッド(ダン・エイクロイド)の
2人組が、黒スーツ、サングラス姿でブルースバンドを率いるというお話。
ジェイクとエルウッドのコンビは、もう笑いが止まらないほど最高に面白く、
彼らをマネしてボーカル二人のコンビでブルースバンドを組んでしまった人や、
そこまでではなくとも、この映画がきっかけでブラックミュージックに
ハマっていったという人も(私を含めて)たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみに本作は1980年に公開されましたが、
当時めったに映像では見られなかったレイ・チャールズ、アレサ・フランクリン、
ジェイムス・ブラウン、キャブ・キャロウェイといった"本物"のブルースやソウルの
大物たちが役者としてスクリーンにゲスト参加し、素晴らしい演奏を披露したことでも話題を集めました。
特に、「ファンクの大統領」ことジェイムス・ブラウンが牧師役をするなど、あり得ない設定が絶妙で、
しかも牧師姿でのパフォーマンスが圧倒的だったため当時のブラックミュージックファンは熱狂したものです。
またブルース・ブラザースはバックのバンドにも、音楽好きなら唸らざるを得ないような素晴らしいメンバーが集められていました。
中でもバンドマスター役のギターのスティーブ・クロッパーとベースのドナルド・ダック・ダンは伝説的なシンガーである
オーティス・レディングのバックを務めたブッカーT&MG’sのメンバーであり、映画の中でも最上のグルーヴを聴かせてくれます。
音楽以外でも見どころが多いのですが、特に面白いところでは、
当時「スター・ウォーズ」でヒロインのレイヤ姫だったキャリー・フィッシャーが、
ジェイクに理不尽に捨てられたことを恨みに思って常に付け狙っている役で登場。
ホテルを爆破したり、バズーカ砲を撃ったりと、可愛らしい顔で無茶苦茶なことをするんですが、
レイヤ姫とのギャップが、これまた相当笑えます。
ちなみにストーリーは、ジェイクとエルウッドの二人が子ども時代を過ごした
孤児院が存続の危機にあり、そのためにバンドを組んでチャリティライブをするというもの。
観客にビールを投げられたりしながら演奏を続け、ついに……と、ここまでにしておきましょう。ぜひご覧ください。
ブルース・ブラザース/THE Blues Brothers
Blu-ray
GNXF-1612
税込¥1,980
(C) 1980 Universal Studios. All Rights Reserved.
発売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
黒ずくめのスーパー・クール・コンビ、ジェイク&エルウッドが超ド級の破壊力でシカゴ中を大暴れ!誰も二人を止められない!!
●ブルース・ブラザース2000
次にご紹介したいのが「ブルース・ブラザース2000」です。
この映画は「ブルース・ブラザース」から18年を経た1998年に、続編として公開されました。
残念なことにブルース・ブラザースの主役であるジェイクことジョン・ベルーシが、
1982年にわずか33歳の若さで亡くなってしまったため、エルウッドことダン・エイクロイドが中心となって
バンドを組む話となっています。
そして、ジェイクの不在から、オリジナルのブルース・ブラザースを愛するファンからは酷評されることもあります。
しかし、ブルース・ブラザースとは思えないほど静かな冒頭のシーンこそが、
ダン・エイクロイドが盟友ジョン・ベルーシに捧げる真の追悼であり、この映画で一番深く心に響くものだと思います。
そのシーンとは「18年後」というテロップが出て、エルウッドがブルース・ブラザースのトレードマークである黒スーツ、
黒サングラス姿で刑務所から釈放され、刑務所の出口の道端で、ただただジェイクを待ち続けるというシーンです。
何時間も、何時間も、陽が暮れて夜が明け、翌朝になっても、何の迷いもなく、
兄弟より深い絆で結ばれた、必ず来るはずの友を待ち続けます。
それを見かねた刑務所の所長がエルウッドのもとに赴き、一言“I’m sorry”。
エルウッドは静かにうなだれます。
冒頭のきっかり5分。ほとんど無言のシークエンス。
ここにベルーシへの万感の思いが込められているように思いました。
さてエルウッドは街に戻り、ブルース・ブラザースをまた再開するわけですが、
ジェイクの穴を埋めるためには3人のブルース・ブラザーたちが必要でした。
ジョン・グッドマン、ジョー・モートン、そして子役のJ・エヴァン・ボニファント。
そしてエルウッドを含め4人となったシンガーを支えるブルース・ブラザースは、やはりオリジナルのメンバーたち。
ゲストもレイ・チャールズ、アレサ・フランクリン、ジェイムス・ブラウンが、前作同様の役回りで登場します。
そしてさらにすごいのが、ブルース・ブラザースとバンドコンテストで
戦うことになる「ルイジアナ・ゲーター・ボーイズ」というバンドのメンバーです。
リーダーはB.B.キング! ギターにエリック・クラプトン、
ボー・ディドリー、ジェフ・バクスター、ジミー・ヴォーン。
ドラムがなんと大御所ジャズドラマー、ジャック・ディジョネット、
ベースが名手の誉れ高いウィリー・ウィークス。
キーボードにはスティーヴ・ウィンウッド、ドクター・ジョン、ビリー・プレストン……。
もう信じられないメンバーです。
映画を観るとわかりますが、クラプトンすらこのメンバーの中では若造扱い。
そのくらいすごいレジェンド達が集まりました。
この国宝級オールスターキャストのこのバンドの演奏を観るだけでも、
「ブルース・ブラザース2000」を見る価値は十分すぎるほど。
ご家族やご友人と、ぜひご堪能いただきたいと思います。
ブルース・ブラザース2000
Blu-ray
税込¥1,980
Universal 100th Anniversary Cinema Collection
伝説の"ブルース・ブラザース・バンド"が帰ってきた!新しい相棒を引き連れて、勝ち抜きバンド合戦にいざ出陣!
(Denon Official Blog 編集部 I)