AVR-X4100Wで体感!「ドルビーアトモス」プレス発表レポート
先頃発表したデノンの最新AVアンプAVR-X4100Wも対応している「ドルビーアトモス」とは? 先週東京都内で開催された次世代音響フォーマット「ドルビーアトモスプレス」のプレス向けイベントの様子をレポートします。
デノンは、米国ドルビーラボラトリーズ社が開発した次世代の音響フォーマット「ドルビーアトモス」に対応した
AVレシーバー、AVR-X4100Wを発表しました (プレスリリースはこちら)。
先ごろ東京都内でドルビージャパン株式会社などとともに開催したプレス向けイベントでは、
このAVR-X4100Wを使ったドルビーアトモスのデモンストレーションを行い、
来場した多くのマスコミ・評論家の方々に、360度サウンドを実現した新しいホームシアターの音を体験していただきました。
今回はその様子をレポートします。
イベントでは、まずドルビー社によるドルビーアトモスの技術説明と、その普及状況などがプレゼンテーションされました。
これまでのサラウンドシステムでは「チャンネル」をベースに音をコーディングしていました。
これに対しドルビーアトモスでは、音を最大128の「オブジェクト」という単位に分け
それぞれに座標の情報を与える「オブジェクトオーディオ」技術によって、
音がまさにその場所で鳴っているという状況を再現します。
むずかしく聞こえるかもしれませんが、観客は、映画の中で宇宙船が主人公の頭上を飛ぶと
思わず身をかがめてしまうような効果的な音響や降り落ちる雨音が楽しめるようになったということです。
ドルビーアトモスは2012年にドルビー社が提案し、制作の現場ではすでに120本を超える作品に採用され、
また世界の650超の映画館がすでにドルビーアトモスに対応しています。
イベントでは次に、会場に内のデノンブースで、実際にデノンの最新AVレシーバー AVR-X4100Wを使い、
ドルビーアトモスの音響再生を体感していただきました。
この秋、ドルビーアトモスはホームシアターで楽しめるようになります。
ドルビーアトモスは、既存のブルーレイレコーダーで再生可能ですが、
AVアンプはドルビーアトモス対応用のオブジェクトオーディオ用レンダーを搭載したものが必要です。
レンダーにスピーカーの数やその位置という情報を与えることによって、
各家庭のスピーカーの配置に最適化し、映画館と全く同じように再生することが可能になります。
デノンのAVR-X4100Wは、この機能があらかじめ搭載されています。
ドルビーアトモスは、天井方向からも音を出して左右前後上下すべて360度の空間に音を再現できるのが特長です。
これを実現するために映画館ではスピーカーが天井に設置されています。
しかし実際の家庭ではなかなか天井にスピーカーはつけられません。
そのため、フロアに置いたスピーカーから天井に音を反射させて、
あたかも天井スピーカーから再生されているような状況を再現することもできます。
AVR-X4100Wは、「もっと感動的に、より大迫力、そしてパワフルに!」というコンセプトのもと、
ドルビーアトモス対応に加え、デジタル系、アナログ系をさらに改善することにより、クラス最高レベルの音質を実現したAVレシーバーです。
なかでも、ドルビーアトモスに対応するためDSP「SHARC プロセッサー」を4機搭載したのが最大の特徴。
アルファプロセッサーやデノンリンクなどデノンのAVレシーバーの特長を最大限にブラッシュアップしつつドルビーアトモスに対応するという、
「何ひとつ妥協しない」性能を確保するため、前モデルの DSP×2基から一気に倍の4基搭載に至りました。
プレゼンテーションでこのことをご説明すると、記者のみなさんから驚きの声が上がっていました。
ドルビーアトモス対応のホームシアターシステムは、天井に取り付けたトップスピーカーに注目が集まりがちですが、
オブジェクトとして記録されている音をAVレシーバーが再生環境に合わせてレンダリングし、
最適な環境で、シームレスで情感あふれた音を提供することができることに本質があります。
そのため、ドルビーアトモスのソフトはトップスピーカーのない7.1chや5.1chでの再生でも従来以上の臨場感を得ることができます。
また反対に、ドルビーアトモスで制作されていないソフトでも、トップスピーカーを採用した環境で視聴すれば、
アップミックス効果により、これまでにないダイナミックな音響を体感することもできます。
イベントのデノンブースでは、このようなさまざまな例を実際に紹介しながら、AVR-X4100Wの音を存分に体験していただきました。
これまで一部の映画館だけで堪能することができたドルビーアトモスの大迫力の音を、そっくりそのままご家庭で再現できるようになります。
日本でもドルビーアトモスを使った映画の制作が始まるなど、環境は整ってきました。
皆さんもぜひ新時代の360度サラウンドを体感してみてください。
(Denon Official Blog 編集部Y)