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 (平成2年)

「音楽よ、ロマンを語れ。」
「音楽の雰囲気、余韻までも伝えたい・・・。」

パワー・アンプ
POA-3000RG
標準価格:450,000円(税別)

■1990年2月



1.新方式「MOSスーパーオプティカルクラスA」パワーアンプ

本機は、DENON独自のテクノロジー、オプティカル・クラスA回路をさらに発展させた「MOSスーパー・オプティカル・クラスA回路」を採用しました。これは、ドライバー段にMOS FET(Pc30W)と MOS POWER FET(Pc100W)をインバーテッド・ダーリントン接続構成とした新方式のオプティカル・クラスA回路です。
これにより、従来の10倍のバイアス電流を流すことができ(当社比)、ドライバー段の純A級動作領域を10倍に拡大して小中出力時のクオリティーを飛躍的に向上させました。B級アンプで原理的に生じるクロスオーバーひずみやスイッチングひずみの影響もなく、まさにデジタルオーディオ時代にふさわしい光パワーアンプです。
また、この光パワーアンプを支えるのが、バイアスコントロール回路からの制御信号をバイアス回路に伝送する“光結合”です。光素子を使用することによって、主信号系とバイアス制御回路間の干渉を完全に排除するとともに、バイアスコントロールのハイスピード化を実現しました。

2.ステレオ/モノラル切替機能付(ステレオ時250W+250W、モノラル時500W)

本機は、ステレオとモノラルの切換機能を持っており、250W+250W/8Ω、400W+400W/4Ωの左右2チャンネルアンプをBTL接続することにより、500W/8Ω、800W/4Ωのビッグ・パワーを実現しています。
このため、本機を2台使用して800W+800W/4Ωのハイパワーステレオ再生へと発展させることができます。

3.ステレオ/モノラル各々にバランス入力端子とRCAピン端子を装備。モノラル動作時のバランス入力時は「ダイレクトバランス方式」を採用。

入力端子はRCAピンジャックとバランス入力端子の2系統を装備しています。また、モノラル動作時のバランス入力は「ダイレクトバランス方式」を採用し、あくまでもハイグレードなクォリティを重視しました。
また、モノラル・アンバランス入力時のバランス変換回路は、同時発売のプリアンプ PRA-2000RGと同様、DENON独自に開発されたINVERTED?韮ALANCE回路を搭載しました。本回路は、バランス伝送方式の特質を余すことなく引き出すため、増幅素子すべてを高性能、高品質パーツ使用のディスクリート構成とし、電源電圧の高電圧化をはかることにより、低ひずみ率、高SN化を実現し、十分なダイナミックレンジと鋭い立ち上がり特性を確保しました。

4.大型トロイダルトランス、大容量電源コンデンサー採用の左右独立電源、モノラルレイアウト構成

本機のビッグパワーを支える電源部には、大型トロイダルトランス、大容量電源コンデンサーを採用し、パワー段およびプリドライバー段に独立して電流を供給するとともに、左右チャンネルを完全に独立させたモノラルレイアウト構成としています。このため、電源部はパワー段、プリドライバー段を通して完全なモノラル・コンストラクションとなり、電源部による左右干渉を解消しています。また、主信号系と電源部は、大型ヒートシンクを介して完全に分離するとともに、左右回路はシンメトリー構造とし、特性差を排除しています。

5.バイワイヤリング接続対応の並列2系統大型スピーカー端子装備

バイワイヤリング接続対応の並列2系統大型スピーカー端子を装備。極太ケーブルの使用が可能です。

6.ピーク出力レベル表示のアナログ大型メーター装備

ピーク出力レベル表示のアナログ大型メーターはメーター照明、メーター動作をON/OFFできるスイッチ付です。

7.焼結金属ベースの大型重量級フットによる5点支持高剛性シャーシと強度、電気的性能にすぐれたエポキシ系ガラス複合基板

クォリティが高くなれば、それだけキャビネットの徴振動が大きなファクターになります。本機は徹底した無振動設計を投入。シャーシには、厚板材使用の高剛性シャーシを採用し、5個の焼結金属ベースの大型重量級フットで堅固にキャビネットを支えます。さらに、プリント基材には、強度、電気的性能に優れ、音質の劣化を防止するエポキシ系ガラス複合基板を使用しました。

8.ボリウム・ノブにブライヤーを使用。リアルウッド鏡面仕上げキャビネット採用による高品位なデザイン

ブライヤーはパイプに使用している木材です。パイプが長年に渡って使用するうちに手になじんでいくように、長年扱うボリウムノブにも、触った時の手ざわりの良いブライヤーを採用しました。また、キャビネットは多層コーティングによる気品あふれるリアルウッド鏡面仕上げとし、トラップドアを採用した高品位なデザインにまとめました。

9.その他特長

 ●低インピーダンススピーカーを安定にドライブする新開発プロテクター回路搭載
 ●ステレオ/モノラル独立の前面操作入力レベルコントロール


仕様規格

■パワーアンプ部

  • 定格出力
    • STEREO:250W+250W(負荷8Ω、T.H.D:0.05%)、400W+400W(負荷4Ω、T.H.D:0.1%)
    • MONAURAL:500W(負荷8Ω、T.H.D:0.05%)、800W(負荷4Ω、T.H.D:0.1%)
  • 全高調波ひずみ率
    • STEREO:0.005%(20Hz〜20kHz、負荷8Ω、定格出力-3dB)
    • MONAURAL:0.008%(20Hz〜20kHz、負荷8Ω、定格出力-3dB)
  • 混変調ひずみ率
    • 0.003%以下(7kHz/60Hz=1/4、負荷8Ω、定格出力相当振幅出力時)
  • 出力帯域幅
    • STEREO/MONAURAL:5Hz〜50kHz(T.H.D:0.05%、負荷8Ω、定格出力-3dB)
  • 周波数特性
    • STEREO/MONAURAL:1Hz〜100kHz(負荷8Ω、1W出力時)
  • 入力感度
    • STEREO:NORMAL・・・1V、BALANCED・・・1V
    • MONAURAL:NORMAL・・・0.7V、BALANCED・・・1.4V
  • 入力インピーダンス
    • STEREO:NORMAL・・・20kΩ、BALANCED・・・10kΩ
    • MONAURAL:NORMAL・・・20kΩ、BALANCED・・・40kΩ
  • 出力インピーダンス
    • 0.08Ω(1kHz)/STEREO
  • SN比(”A”カーブウェイティング)
    • STEREO:NORMAL・‥123dB(1V入力換算時)、BALANCED・・・110dB(1V入力換算時)
    • MONAURAL:NORMAL・・・110dB(1V入力機算時)、BALANCE…120dB(1V入力換算時)
  • スピーカー出力端子
    • A又はB:4Ω以上
    • A+B:8Ω以上

■レベルメーター特性

  • 指示方式
    • ピーク値指示方式出力レベルメーター
  • 指示範囲
    • -50dB−+5dB 0dB=200W/8Ω(STEREO時)(MONAURAL時はW指示値×2)
  • 周波数特性
    • 10Hz〜100kHz、+0/-3dB(1W出力時)

■総合

  • 電源
    • AC100V、50/60Hz
  • 消費電力
    • 600W(電気用品取締法による)
  • 寸法
    • 495(W)×200(H)×490(D)mm(つまみ類、脚の高さ含む)
  • 重量
    • 35.5kg

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