P’s STUDIO見学記2 「NeSTREAM LIVE」のストリーミング配信をDenon Home Sound Bar 550で聴いてみた
デノンのAVアンプ「AVC-A110」が導入されたMAスタジオ「P's STUDIO」の見学記その2。Dolby Atmosやハイレゾ(96kHz/24bit)コンテンツをストリーミング再生できる動画配信プラットフォーム「NeSTREAM LIVE」を、Denon Home Sound Bar 550とDenon Home 150で体験しました。
東京・麻布台にあるMAスタジオ「P’s STUDIO」にデノンのフラッグシップAVアンプ「AVC-A110」が導入された、ということでスタジオの見学にうかがっています。AVC-A110の導入のきっかけとその試聴に続き、その2では、Dolby Atmosをストリーミング配信できる動画配信プラットフォーム「NeSTREAM LIVE」を試聴した様子をレポートします。
NeSTREAM LIVEの音をプロの音楽制作スタジオで試聴
ポニーキャニオンエンタープライズ 営業部営業グループ(兼)ポスプロ担当 近藤貴春さん
近藤:さて、いまAVC-A110が導入されたP’s STUDIOのスタジオ『MA-2』の音を聴いていただきましたが、今日はもう1つご紹介させてください。
ポニーキャニオンエンタープライズと、ラディウス、メモリーテック、キュー・テックという4社共同で動画配信サービス「NeSTREAM LIVE」(エヌイーストリーム・ライブ)をローンチしました。今日はスタジオまでご足労いただきましたので、NeSTREAM LIVEでストリーミング配信されたサウンドをまずはスタジオのプロ機材で再生してクオリティを確認いただき、その後でコンシューマー機材を使ったホームシアター環境ではどう聴こえるかを体験していただきたいと思います。
●それは楽しみです。「NeSTREAM LIVE」とはどんなものですか。
近藤:NeSTREAM LIVEは、高臨場感・高画質を特徴とした動画ストリーミング配信プラットフォームサービスで、映像は4K、音声はDolby Atmosやハイレゾ(96kHz/24bit/Stereo)に対応したストリーミング配信サービスです。使い方としては、iOSかAndroidの端末やApple TV 4K、Fire TV 4K Maxなどでアプリをダウンロードすれば、あとはとても簡単な操作で、Dolby Atmosのコンテンツを高音質で楽しめます。
【再生アプリケーション】
●Dolby Atmosの動画がストリーミング再生できるのはすごいですね。
近藤:そうなんです。しかもNeSTREAM LIVEの最大のウリは、配信ライブなどでDolby Atmosでリアルタイムに配信できることです。それによって、ライブ会場とほぼ同時に、ご自宅のホームシアターなどでの臨場感と迫力溢れるサウンドでライブが楽しめます。正直言って今までは送り出し側がDolby Atmosでライブ配信をしようとしても配信手段の選択肢が限られていて、あまり扱いやすい状況ではありませんでした。
●ライブがリアルタイムでDolby Atmosで配信されて、自宅のリビングで手軽に聴けるなんて夢のようです。
近藤:もちろんそれを実現するためにはレコーディングエンジニアさんが会場でDolby Atmosをライブミックスしなくてはなりません。以前デノンブログでも記事として取り上げていただいたOfficial髭男dismのライブレコーディング現場でリアルタイムに映像と音声をエンコードしてデノンのAVアンプやスピーカー、サウンドバーでDolby Atmosで視聴する実験は、まさにその先例だったと言えるでしょう。おそらくこれからのライブはリアルとリモートのハイブリッドになってくると思いますが、NeSTREAM LIVEなら会場に来られなかったファンの方々に、ライブと同じタイミングで、コンサートホールの中にかなり近い臨場感で、コンサートのライブサウンドを 配信できます。ただそのためには、コンサート会場からDolby Atmosで配信した音を、ご家庭で臨場感豊かないい音で再生してくれる製品が必要になります。ですからぜひデノンのみなさんにも聴いていただきたかったんです。
*Official髭男dismのライブを収録、Dolby Atmosでリアルタイム再生した現場をレポートしたエントリー。こちらもぜひご覧ください。
●そうですね。せっかく迫力あふれるDolby Atmosでストリーミング配信しても、再生がスマホの小さなスピーカーでは寂しいですね。
近藤:そうなんですよ、Dolby Atmosで、ライブ会場にいるかのようなリアルな音をそのままファンの方々に届けたいということがコンセプトですから、最終的な再生システムも大切です。ですから家庭でDolby Atmosをいい音で再生できるDolby Atmos対応製品を作っているデノンさんのようなメーカーさんと連携していくことが重要だと思っています。
P’s STUDIOのスタジオ『MA-2』
●NeSTREAM LIVEの音、ぜひ聴かせてください。
近藤:では、まずはプロ用の制作スタジオでNeSTREAM LIVEのコンテンツを聴いていただきます。その後、同じコンテンツがコンシューマー環境でどのように聴かれるか、それを確認いただくため、ご家庭のリビングに近いスタジオに移動しましょう。今日は持ってきていただいたDenon Home Sound Bar 550と、リアに設置したDenon Home 150で、どう聴こえるか試してみたいと思います。これは私たちも初めてなのでとても興味があります。ではまずアプリを立ち上げます。
●一番下の右側にあるの黒地に白のロゴのマークがNeSTREAM LIVEのアプリですね。
そうです。NeSTREAM LIVEは本当にシンプルな作りで、アプリを立ち上げ、イベントコードとパスワードを入れ、プレイボタンを押すと、ライブ配信を見ることができます。では聴いてみましょう。
●(試聴して)素晴らしい音ですね。これは音源制作のマスターの音ではなく、NeSTREAM LIVEのサウンドなんですよね。
近藤:そうです。これは配信サーバーからストリーミングで再生されている音です。まずはプロ用の再生機器で、配信されたサウンドのクオリティを確認していただきたかったんです。
●ストリーミングでもここまでのクオリティでDolby Atmosが配信できるんですね。ちょっと驚きました。
Denon Homeのリアルサラウンドシステムで、NeSTREAM LIVEを試聴してみる
スタジオでNeSTREAM LIVEをひととおり試聴した後、リビングを摸した試聴ルームへ移動しました。
近藤:さて、こちらは一般のご家庭のリビングを摸して作った試聴室です。これからご自宅でNeSTREAM LIVEがどのように再生されるかを試聴していただきます。今日はデノンさんにサウンバーのDenon Home Sound Bar 550とリア用に2 基のDenon Home 150を持ってきていただきましたので、これをセットアップして聴いてみたいと思います。私たちとしても初めてなので楽しみです。
テレビ画面の前に設置されたDenon Home Sound Bar 550
左右のリアにDenon Home 150を設置
●それではNeSTREAM LIVEをDenon Homeのリアルサラウンドシステムで再生させていただきます。
●(試聴して)ストリーミング再生とは思えないぐらい、いいですね!ぜひP’s STUDIOミキサーの村上智広さんにもぜひ試聴いただきたいです。
村上:(試聴して)NeSTREAM LIVEもいいですけど、Denon Home Sound Bar 550の音もいいですね(笑)。サイド感はリア用のDenon Home 150を置く位置で空間の大きさが変わりますね。いろんな位置で試してみたいです。ハイト感もしっかりと感じますね。
やっぱりデノンのサウンドはいいですね。変に誇張された感じもないし。Dolby Atmosが家でめちゃめちゃ楽しい感じで試聴できていいと思います。他社さんのサウンドバーでも試聴しましたが、バーチャルがわざとらしく感じるものがあって、それに比べると自然でいい感じです。個人的には5.1チャンネルを気軽に聴けるだけでも、かなりいいです。ホームシアターって今まで一般の人には敷居が高かったわけですが、Denon Home Sound Bar 550とHDMIケーブルだけで、これだけいい音で聴けるのは、すごいと思います。
●ちなみにこのスタジオにもAVC-A110を導入していただいているんですね。
近藤:はい。AVアンプを使ったホームシアターを構築した場合のリファレンス用として、このスタジオにもAVC-A110を用意しています。
リビング用のスタジオにもリファレンス用にAVC-A110が設置されている
●こちらのスタジオで聴くAVC-A110の音の印象はいかがですか。
近藤:かなり制作スタジオの音に近いと思いますね。特にピュアダイレクト再生にすると、スタジオに近いと思います。
●NeSTREAM LIVEは、ライブがハイブリッド化しつつある今、大きな可能性があると思います。デノンのDolby Atmos対応機材との連携も、今後ぜひ図っていきたいと思います。今日はありがとうございました。
(編集部I)