松尾潔がDenon PerLシリーズを体験して再確認した、音楽を再生することの楽しさ。
医療技術を応用したパーソナライズ機能で、聴こえ方の個性を計測、解析。すべてのユーザーに最良のデノンサウンドを届ける、高音質完全ワイヤレスイヤフォン「Denon PerLシリーズ」を、音楽業界を動かす3人のキーパーソンに体験していただき、「Denon PerLシリーズ」の魅力を伺います。
Denon PerLシリーズを知ったら、もう普通のイヤフォンには戻れない。
平井堅やCHEMISTRYなど数多くのアーティストをプロデュースし、日本の音楽シーンに大きく貢献してきた、名プロデューサーの松尾 潔さん。J-R&B界の第一人者として成功を収めた松尾さんだが、「いい音で音楽を聴きたい」という音楽ファンとしての思いが薄れることはなかったという。そんな彼に「ワイヤレスイヤフォンの答えを見つけた」と言わしめた、Denon PerLシリーズの魅力を思う存分に語ってもらった。
――Denon PerLシリーズを活用するためのファーストステップとして、まず医療技術を応用したパーソナライズ機能「Masimo AAT」で、松尾さんのリスニング・プロファイルを作成。ノーマルとパーソナライズのモードを切り替えながら、音楽を聴いていただきました。まずは素直な感想を教えてください。
そもそもノーマル・モードで聴いても、とくに不足を感じていないんですけど、パーソナライズされたものを聴いてみると、もう戻れないと感じるほどの感動的な体験でした。イヤフォンを装着して簡単な操作をしながら、数分の間に、これだけ変わるんですか? すごいです。音が立体的でフォーカスがぴったりと合った感覚。ベースラインも聴き取れるけど、だからといってボーカル部分がおざなりになっているわけじゃない。音が全方位的に再生されているんですね。“音が誇張された”という感覚ではなくて、“音が整った”ような感覚。
こんなに小さいイヤフォンから、こんなに迫力のある音楽を再生してくれるなんて。豊かな体験をさせてくれるのは、大きいものだけじゃないんだなという気がしますね。Denon PerLシリーズに出合ったことで、ワイヤレスイヤフォンというもの自体のポテンシャルを再確認することができました。
ちなみに、これはおいくらで発売しているんですか?
――Denon PerLシリーズは2種類あり、PerLが33,000円(税込)※、PerL Proが57,200円(税込)※です。
※2023年6月時点の参考価格
このリスニング体験ができると考えると、驚くべき安さじゃないですか。Denon PerLシリーズは「民主的な」ツールだと感心してしまいます。民主的というのは、今まで時間もお金もかけてオーディオ道の精進を重ねてきた人もそうじゃない人も、その人にとっての最高な音が聴ける環境が整っているということです。初めて買うイヤフォンがDenon PerLシリーズでも、100個目のイヤフォンがDenon PerLシリーズでも、同じように満足感を得られるという意味で、極めて民主的なツールだと思います。とくに音楽に時間をかけることができないという人には、もうここに答えがあるよと言いたくなるぐらいいい音で聴けますね。ちょっと僕、びっくりしました。
僕が時間とお金をかけてたどり着いた音がDenon PerLシリーズにあった。
――どのような音楽を聴くと、Denon PerLシリーズの魅力が発揮されると思いますか?
夢中で音楽を楽しんでいたあの頃に聴いていた音楽を、Denon PerLシリーズで聴き直すといいんじゃないかと思いますね。初恋の人の写真を今見ても、まだときめきが取り戻せるような、そんな話に似てるかもしれないですけど、僕にとっては10代の頃に聴いていたアース・ウィンド・アンド・ファイアーがわかりやすいかもしれないな。
――わかりやすいというと?
僕が10代の頃、父親がジャズを聴くステレオコンポにこっそり自分のレコードを持ち込んで聴いた彼らの音楽は、メタリックな印象を与えるぐらい音がキラキラしていたんですよ。記憶のなかで。実家を出てひとり暮らしを始めてから、“あの頃の音”をもう一度聴きたいと、ラジカセやミニコンポ、最終的には自宅に防音室まで作って、“あの頃の音”を再現しようとしたんです。ついに、そうそうこの音だ! とたどり着くまでに、かなりの時間とお金がかかってしまった。僕は音楽を仕事としてやっているからできたことかもしれませんが、一般の方にとってはあり得ない効率の悪さですよね(笑)。
それなのに、さっきDenon PerLシリーズを試したら、その音が聴こえたんです(笑)。あれっ? と思って。それが3万円台とか5万円台で手に入るとしたら、とても効率的な投資だと感じますね。その体験はきっと、あなたのリスニング体験だけじゃなくて、人生をも豊かにしてくれるはずだと。人生のなかでまだ開いていないすごく楽しい部屋があるんだと、音楽に携わってきた年長の人間として言いたいです。
――松尾さんは、ものを買うときに意識されていることはありますか?
僕が常に求めているものは、最良のものであって、必ずしも最新のものではない、ということですね。最新のものが最良であるときは、それを選択すればいいと思いますが、そこには僕が昔から好きなものを含んでいて、でも新しいものが加味されていることが僕は大切だと思っています。
だから、アーティストのプロデュースをするときも、歌声という変えない部分があるからこそ、臆せずに他を変えることができるんだと思っています。
――デノンは創業から110年以上に渡りオーディオに向き合いながら、最新技術を搭載してきました。その姿勢は松尾さんがおっしゃっていた思いと通ずる部分を感じました。
なるほど。期せずして一緒ですね。音を聴いた印象が、鮮やかで豊かで、僕にとっては輪郭がキレイに浮かび上がってくる、モヤがかかっていたものがパッと取れたような感覚で。
――2015年から「Vivid & Spacious(鮮やかで空間表現が豊か)」というサウンドフィロソフィーを掲げていて、そこにも通ずるものを感じますね。
ステキですね。僕も自分が作る音楽は、そうでありたいと思っています。
“音楽的な時間”を、私たちはもっと欲張ってもいいと思う。
――松尾さんのお話を通して、音楽のすばらしさを改めて再確認できたような気がします。
僕も音楽はすばらしいものだと思ってるから生業にもしてるんですけど、有事のときにいちばんお金をかけないところだとも思っているんです。でも、音楽を聴くこと以上にすばらしいものがあるとするならば、それは「音楽的な時間」といえばいいのかな。たとえば、ライブ会場でアーティストのライブを見ている時間だけじゃなくて、チケットを取っている時間もその会場に向かう時間も楽しいじゃないですか。その「音楽的な時間」を、私たちはもっと欲張ってもいいと思うんですね。
最近の風潮として、音楽を買う消費から、現場に行って体験する消費に移っているのは、とても好ましいことだと感じています。ただ音楽を作っている立場からすると、音楽を録音するという歴史が積み重なってきたからこそ今があると思う。だから音楽を再生することの楽しみもなくならないで欲しいんです。
――スマホなどで気軽に音楽を再生できる時代だからこそ、そこを意識すれば世界が広がるような気がしますね。
よく音楽はジャングルジムのようなものだと表現しているんですが、どこから入ってどこから出て行ってもいいし、ずっとそこに留まってもいいし、そういう自由なものだと思います。その自由なものが窮屈に感じないように、いいリスニング環境はあるに越したことがないと、音楽を生業にしている立場としても、音楽をずっと聴いてきた立場としても思いますね。
そういう意味で、Denon PerLシリーズは、ステキな魔法の靴のようです。ヨーロッパのことわざで、「ステキな靴はあなたをステキなところへ連れて行ってくれる」なんて言いますよね。まさにその通り。Denon PerLシリーズでこれまで聴き慣れた音楽を聴いていたら、次に聴く新しい音楽も自然に導いてくれると思います。
松尾潔さんがPerLシリーズで聴きたい曲
Side By Side / Earth, Wind & Fire
Pillow / Tony! Toni! Toné!
Through The Night (feat. Free Nationals) / Maeta
松尾 潔 プロフィール
1968年生まれ。福岡県出身。早稲田大学在学中にR&B/HIP HOPを主な対象とした執筆活動を開始。その後、久保田利伸との交流をきっかけに90年代半ばより、プロデューサー、ソングライターとして平井堅やCHEMISTRY、東方神起、JUJUなど数多くのアーティストの楽曲制作に携わる。2021年2月には、初の長編小説『永遠の仮眠』を新潮社より発刊。NHK-FMにて毎週月曜午後11時よりラジオ『松尾潔のメロウな夜』を放送中。