インイヤーヘッドホンの選び方
家でじっくり聴けるオーバーイヤーヘッドホンもいいけれど、外に持ち歩いたり、スマホにつないだりして使うなら、インイヤーヘッドホンが便利ですよね。でも、様々なモデルがある中で、どんなインイヤーヘッドホンを選べばいいのでしょうか。今回はデノンのインイヤーヘッドホンの主要モデルについて、様々な比較をしてみました。
AH-C620Rはバランスの良い高音質と、iPhone用リモコンが便利なハイコストパフォーマンスモデル
最初はコストパフォーマンスに優れたAH-C620Rからスタートしましょう。このモデルはネオジウムマグネットを搭載した11.5mm のハイレゾ対応ダイナミック型ドライバーを搭載しており、バランスのとれた高音質が楽しめます。中域の艶やかさが特長で、ボーカルものなどを聴くのに最適ではないでしょうか。
また重量も今回採り上げた5モデルの中でも最も軽い6.6g(ケーブル、リモコンを除く)で着け心地も軽快。通勤や通学時に最適です。そしてなんといっても便利なのはiPod / iPhone / iPad を手元で操作できる3 ボタン・リモコン。カバンやポケットにiPhoneを入れたままで音量などがコントロールできるので、まさに通勤・通学にはもってこいです。
リモコンにはマイクが搭載されているので、電話がかかってきてもそのまま会話が可能です。リモコン操作とハンズフリー通話は、今回とりあげた有線ヘッドホンの中では、AH-C620Rだけが可能です。
↑扱いやすく便利な3ボタン・リモコンを装備
銘機AH-C710の遺伝子を継ぐ、しっかりした低音と伸びのある高音が魅力
AH-C720は、デノンのインイヤーヘッドホンの銘機と謳われたAH-C710の遺伝子を継ぐモデルです。11.5mmのハイレゾ対応ダイナミック型ドライバー搭載をしており、先代譲りのしっかりしたキレのある低音に加え、ハイレゾに対応した伸びのある高音が魅力です。
またケーブルも耐久性に優れたアジャスター付のハイグレードOFCを採用していいて、これは高音質設計であるだけでなく、しなやかで絡みにくいので、持ち運びの際などでも便利です。
このモデルは価格と音質のバランスが優れているのが最大のポイント。現在の市場価格で8,000円程度ですが、クラシックから、ポップス、ロックまでジャンルを問わずに価格を超えた高音質が味わえます。音質重視派の方にぜひお勧めしたいモデルです。
↑コンパクトながら高音質を実現したAH-C720。音質を重視しつつもしなやかで扱いやすいハイグレードOFCを採用
11.5 mm ダブル・エアーコンプレッション・ドライバーによる重低音で人気のフラッグシップモデル
AH-C820はデノンインイヤーヘッドホンを代表するフラッグシップモデルです。11.5 mmのドライバーを2基、なんと向かい合わせて対向配置にすることで、振動面積を2倍にする特許取得の新方式「ダブル・エアーコンプレッション・ドライバー」を採用しています。
それによってちょっと他では真似のできない圧倒的な低音を再生します。これはぜひ試聴していただきたいところ。
また2基のドライバーを対向配置しているため、ドライバーが耳に向いていない、かなりユニークなデザインとなっています。
また濁りのないサウンドを実現するために2つのドライバーにはそれぞれ専用のケーブルがダイレクトに接続されるデュアル・ダイレクトケーブルが採用されています。こちらのケーブルも耐久性に優れたアジャスター付のハイグレードOFC。左右それぞれの2本ケーブルがフラッグシップモデルならではのハイグレードなサウンドを象徴しています。
↑ダブル・エアーコンプレッション・ドライバーによるユニークな形状。デュアル・ダイレクトケーブルを使用
↑インイヤーヘッドホンのキャリングケース。左からAH-C820、AH-C720、AH-C620R。軽量でかつ収納しやすく、取り出しやすいラバー製
フラッグシップモデルのAH-C820をそのままネックバンドタイプのワイヤレスに
AH-C820Wは、フラッグシップモデルのサウンドクオリティをそのままワイヤレスにするという難題に見事に成功したモデル。AH-C820の最大の特長である11.5 mm ダブル・エアーコンプレッション・ドライバーを搭載し、AH-C820と同等の重低音を再生します。ネックバンド式のワイヤレス・インイヤーヘッドホンですが、使ってみるとネックバンド式は実に快適ですので、ぜひ一度試してみることを強くお勧めします!
またBluetooth®のコーデックはaptX Low Latencyに対応するなど音質を重視しており、さらにPCとUSB接続できるUSB-DAC機能も搭載しています。それによって充電しながら、より高音質なリスニングが楽しめる点も便利。ハンズフリー通話機能やリモコン機能も搭載し、さらにSiri / Googleアシスタントの呼び出しにも対応するなど、音質を重視しつつも多彩な機能を搭載しています。
↑編集部でロードテストしましたがネックバンド式は使ってみるとかなり便利で快適
↑AH-C820のダブル・エアーコンプレッション・ドライバーとデュアル・ダイレクトケーブルを踏襲
AH-C820Wについてはデノンブログの編集部でのロードテストと開発者インタビューもぜひご覧ください。
スポーツに特化した抜群の装着性を誇るワイヤレスモデル
AH-C160Wは、まだ Bluetooth ヘッドホンが珍しかった2012年にデノンが発売して一世を風靡したスポーツ用Bluetoothインイヤーヘッドホン「AH-W150」の後継モデル。
イヤーフックが独自のエルゴノミック形状になっているので、ジョギングやダンスなどの激しい動きをしてもズレない高いフィット感が最大の特長です。
もちろんスポーツだけでなく通勤や通学、また自宅で家事をしながら音楽を聴くのにも最適。また音質面でもスポーツを意識したキレのいい、元気なサウンドなので、運動をしている時の気分にぴったりマッチします。もう1つの特長はIPX5/7という優れた防滴性能。汗をたくさんかいても故障する心配がありませんし、急な雨で濡れてしまっても安心です(※ 故障の原因となりますので水洗いや、水泳時の使用は行わないでください。 ※誤った取り扱いが原因の浸水による故障は保証対象外となります)。
また約20分の充電で約1時間再生が可能。うっかり充電を忘れても、ジョギングや通学前にちょっと充電すればすぐに使うことができます。
↑独特のエルゴノミック形状のイヤーフックはフィット感が抜群
↑汗で濡れても安心の防滴仕様。充電用の端子は水が入らない構造になっています
↑スポーツの時に使いやすいカラビナ付きのポーチが付属
AH-C160Wについてはデノンブログの編集部での使用レポートもぜひご覧ください。
というわけで最後に各モデルの特長が一目でわかる比較表も作成してみました。
こちらも、インイヤーヘッドホン選びの際に、ぜひご参考にしてください。
デノンインイヤーヘッドホン 比較表
|
有線ヘッドホン |
ワイヤレスヘッドホン |
|||
---|---|---|---|---|---|
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AH-C820 |
AH-C720 |
AH-C620R |
AH-C820W |
AH-C160W |
特長 |
11.5 mmダブル・ |
11.5mmのハイレゾ |
ネオジウムマグネットを |
AH-C820を |
スポーツに特化し、 |
音の特長 |
ハイレゾ対応。 |
ハイレゾ対応。 |
ハイレゾ対応。 |
ダブル・エアー |
スポーツしながらの |
リモコン操作 |
– |
– |
iPod / iPhone / iPadを |
○ |
○ |
ハンズフリー通話 |
– |
– |
○ |
○ |
○ |
Bluetooth |
– |
– |
– |
○ |
○ |
USB-DAC機能 |
– |
– |
– |
PCM16 bit / |
– |
ケース |
手軽に持ち歩ける |
手軽に持ち歩ける |
手軽に持ち歩ける |
セミハード・ |
カラビナ付き |
その他 |
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Siri / Google |
防滴 IPX5/7 |
(編集部I)