Dolby Atmos対応の『globe@4_domes 10000 DAYS Remaster Edition』をP’s STUDIOのAVアンプAVC-A1HとサウンドバーDHT-S517で試聴してみた
1997年に開催されたglobeの4大ドームツアーのライブ作品「globe@4_domes 10000 DAYS Remaster Edition」がDolby Atmos対応のBlu-ray ディスクとして発売されました。デノンブログ編集部はリリース直前にマスタリングスタジオ「P's STUDIO」でデノンのAVアンプAVC-A1HとサウンドバーDHT-S517で試聴。その様子をレポートします。
globeの伝説の全国4ドームツアーでのライブ「globe@4_domes 10000 DAYS Remaster Edition」がDolby Atmos対応のBlu-rayで登場!
小室哲哉率いるglobeが1997年、当時としては前代未聞の大阪ドーム、福岡ドーム、ナゴヤドーム、東京ドームでの4大ドームツアー「globe@4_domes」を行いました。昨年末、デビュー10,000日記念でリリースされたBOXの発売記念で、過去リリースされた同ライブ作品に追加編集、未発表映像などを加え、2022年12月、「globe@4_domes 10000 DAYSリマスター メモリアル ビューイング」と銘打って1回限りで全国27館の映画館で上映されました。そのライブ映像が2023年8月9日にBlu-rayディスクとして発売されました。しかも音声はリマスタリングが施され、Dolby Atmosにも対応!
『globe@4_domes 10000 DAYS Remaster Edition』スペシャルサイト
「globe@4_domes 10000 DAYS Remaster Edition」ティーザー動画
さらに初回盤ではDolby Atmos映像をアプリを介してスマートフォンでストリーミング再生できるNeSTREAM LIVEにも対応。スマホさえあればいつでもどこでも動画の視聴ができます。
NeSTREAM LIVE についてはデノンブログの以下のエントリーをご覧ください。
「globe@4_domes 10000 DAYS」初回盤にはパッケージ内にNeSTREAM LIVEで視聴するためのコードとQRコードが印刷されている
「globe@4_domes 10000 DAYS Remaster Edition」をP’s STUDIOの試聴室で試聴。しかもAVC-A1HとDHT-S517で聴き比べも敢行!
その「globe@4_domes 10000 DAYS Remaster Edition」を、今回は以前デノンブログでもご紹介したDolby Atmos対応のマスタリングスタジオ「P’s STUDIO」で試聴させてもらえることになりました。P’s STUDIOの試聴室には現在デノンのAVアンプのフラッグシップモデルAVC-A1Hが導入されています。まさに最上のDolby Atmos再生環境で試聴できるチャンスです。
P’s STUDIOについてはデノンブログの以下のエントリーをご覧ください。
P’s STUDIOの試聴室
P’s STUDIOの試聴室にはデノンAVアンプのフラッグシップモデルAVC-A1Hが導入されている
さらに今回、P’s STUDIOさんのお許しを得てデノンのサウンドバー「DHT-S517」を持ち込み、globeのDolby AtmosのライブをAVC-A1HとDHT-S517で聴き比べてみよう! という無茶な企画もさせていただくことになりました。
試聴室にセットされたデノンサウンドバーDHT-S517
26年前のglobeのパフォーマンスを圧倒的な臨場感で再現したAVC-A1H
まずはP’s STUDIOに導入されているAVC-A1Hで「globe@4_domes 10000 DAYS Remaster Edition」の全編を試聴。P’s STUDIOの試聴室のDolby Atmosのシステムは7.1.4ch構成。ハイグレードな11基のスピーカーとサブウーファーによるDolby Atmosで、globeのドームライブを堪能します。
スピーカーセットアップは7.1.4ch
1997年に行われたglobeのドームライブですから、今から26年前のライブということになりますが、まったくそうは思えません。まず音質が非常にクリアで素晴らしい。当時の最高の音響チームの仕事のクオリティの高さに驚かされます。もちろん演奏も歌も素晴らしい。そして、その素晴らしいパフォーマンスがDolby Atmosにリマスタリングされ、AVC-A1Hが原音に忠実にドライブ。26年前に真空パックされたドームライブの空気感が、まるでつい昨日のライブのようなリアルな臨場感で再現されました。すごかったです。
曲を聴いていて思ったんですが、90年代に若者だった人間(編集部IとかSとか)にとって、globeの曲は実に深く刷り込まれていることにも気づきました。僕自身globeの大ファンというのほどではなかったのですが、出てくる曲、出てくる曲、全部が琴線に触れます。20年以上前の、いろんなことが走馬灯のように思い出されます……。YouTubeにこのライブのショート版がありましたのでリンクを載せておきます。ぜひご覧ください。
globe「FACE」
globe「DEPARTURES」
globe「Can’t Stop Fallin’ in Love」
どうでしょうか。僕は特にKEIKOのボーカルの素晴らしさに感銘を受けました。ハイトーンの声の伸びと音程の正確さは驚異的です。またマーク・パンサーのラップも今でこそラップが一般的になりましたが、当時、ミリオンセラーを連発しているアーティストがラップを使うのは非常に先駆的立ったと思います。そして一時代を築いた小室哲哉のシンセも、いまだに色褪せないサウンドであり今のJ-POPの礎となっている部分も多いと感じさせます。
ライターのふくりゅうさんといっしょに試聴しました。
それにしてもDolby Atmosで驚かされるのが、ドームライブならではの空気感の見事なまでの再現です。ドームっぽい天井から反響してくる音の感じ、そして周囲の観客の拍手、歓声のリアルさが凄い。この没入感、包まれ感。いつのまにか26年前のドームの客席にタイムスリップしていました。
天井に4 基のスピーカーがセットアップされている
サブウーファー別体型のサウンドバーDHT-S517も予想を裏切り大健闘
さて、ここまではAVC-A1Hを中心とした7.1.4のDolby Atmosシステムで試聴してきましたが、ここからは今回持ち込んだデノンのサウンドバー、DHT-S517で再生してみました。
DHT-S517
さすがに希望小売価格約100万円(税込)のAVC-A1Hを核として12台ものハイグレードなスピーカーで構成されたホームシアターと、市場価格で5万円ぐらい、テレビの前にちょっと置くだけのサウンドバー、DHT-S517では比べものにはならないだろう、というのがおおかたの予想でした。
でも、聞いてみたところ意外や意外、試聴参加者の予想を裏切ってかなりの健闘を見せました。ベースが効いたダンサブルな曲も、別体型のサブウーファーがいい働きをし、かなりの重低音を出してくれます。
もちろんAVC-A1Hが再現するほどの高解像度な空間感はありませんが、上方向からの音もしっかりと感じさせてくれます。それによってドームライブならではの会場の熱気や、演奏の熱さ、アーティストが放射するエネルギーは、かなりいい感じで再現されていた気がします。
本作のDolby Atmosリマスタリングを担当したエンジニアの方が今回の試聴に同席されましたが「サウンドバーでこれだけ音が出せるのは、驚いたね。もともと収録されていた音源が2チャンネルで、それをサラウンドに拡張していったので、むしろDHT-S517の音のほうがしっくりくる気がする」とのコメントももらいました。DHT-S517、よく頑張ってます!
DHT-S517のサブウーファー
というわけでAVC-A1HとDHT-S517による「globe@4_domes 10000 DAYS Remaster Edition」の試聴は無事終了。
今回の対決の感想としてはAVC-A1Hは、さすがにデノンが誇る最新のフラッグシップモデル。まるでドームにいるのと変わらない臨場感で最盛期のglobeのサウンドが味わえました。一方のDHT-S517はテレビの前にバーとサブウーファーをポンポンと置いただけだったのに、予想外の健闘ぶり。サブウーファーの活躍で重低音も充実。それにしても、1997年のglobeが、こんなにも凄かったのか、ということが印象に残りました。
読者のみなさんもぜひ「globe@4_domes 10000 DAYS Remaster Edition」をDolby Atmosで体験してみてください。
(編集部I)