USB-DAC機能って何? その1
デノンのスーパーオーディオCDプレーヤーには、USB-DAC機能が搭載されています。このUSB-DACという機能、最近よく耳にするようになりました。今回は、そのUSB-DAC機能の役割についてご説明します。
DCD-1650REや先日発表されたDCD-SX1やDCD-1500REといったデノンのスーパーオーディオCDプレーヤーには、USB-DAC機能が搭載されています。
しかし「そのUSB-DAC機能って、何をするものなの?」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そもそもUSB-DAC機能の「DAC」とは何でしょう。
DACとは、「Digital to Analog Converter」の略で、信号をデジタルからアナログに変換するものを意味します。
ご存知のようにCDは、アナログ信号をデジタル信号に変換して記録するもの。そして再生時にデジタル信号からアナログ信号に変換しなおして、出力します。
このデジタル信号からアナログ信号への変換に使われるものがDACです。ですからCDプレーヤーなどにはもともと搭載されているものです。
DACはパソコンにも搭載されています。しかしパソコンは音楽再生のためだけに設計されているわけではありませんから、搭載されているDACも音楽再生という観点からは、
決して高性能とはいえないのが実際のところです。
ところが最近はパソコンで音楽を聴く方が急激に増えてきました。
好きな音楽を買う場合もCDを購入するとは限らず、インターネットで音楽データを購入してダウンロードすることもすっかり一般的となっています。
また、ハイレゾ音源と呼ばれるCDよりも高音質な音源も最近話題となってきました。となると「パソコンでも高音質で音楽が聴きたい」という要望が高まるのは自然なこと。
それに応えるために登場したのがUSB-DAC機能です。
USB-DACとは、パソコンとUSBケーブルでつないで、パソコンから送られてくるデジタル信号をアナログ信号に変換し、アンプやスピーカーに送るDACのこと。
DCD-SX1やDCD-1500REなどのスーパーオーディオCDプレーヤーは、そのUSB-DAC機能を持っているのです。
もちろん搭載されているのは音に徹底的にこだわって作られたハイグレードなDACです。
パソコンから音楽のデジタル信号を受け取り、音楽に特化したDACでアナログ信号に変換することで、オーディオファンも納得できる高品位な再生が行えるようになっています。
ですからパソコン内蔵のDACで再生するよりもはるかにグレードの高い音楽再生が行えるわけです。
もうひとつのメリットはノイズ対策です。
パソコンは電子的ノイズが発生しやすく、パソコン内蔵DACで音楽を再生した場合、たくさんノイズが混入してしまいます。そこでDCD-SX1やDCD-1500REでは、
パソコンから伝わる電子的ノイズを完全に排除する「PC Pure Direct」という機能も搭載しました。さらにDCD-SX1ではデジタル回路自体の輻射ノイズによる悪影響を防ぐために、
回路全体を銅メッキスチールプレートで覆うなど、ノイズを減らすためにさまざまな手法が採られています。
このように手の込んだ工夫を凝らすことにより、DACで生成したアナログ信号にノイズが混入しないようにしているわけです。
次回はUSB-DAC機能とハイレゾ音源について解説します。
デノンのUSB-DAC機能搭載製品はこちら
スーパーオーディオCDプレイヤー DCD-1500RE
(Denon Official Blog 編集部 O)