編集部のオススメ ハイレゾ音源 清水靖晃+渋谷慶一郎 「FELT」
最近CDを超える音質で音楽が聴ける「ハイレゾ」音源が話題を集めています。ハイレゾ音源は、どこからダウンロードすればいいのか、どんな音源があるのかなど、分かりにくい面があるのも事実です。 そこで今回はお勧めのハイレゾ音源をご紹介しましょう。OTOTOYで独占配信されているDSDのハイレゾ音源、清水靖晃+渋谷慶一郎「FELT」です。
最近、CDを超える音質で音楽が聴ける「ハイレゾ」音源が話題を集めています。
デノンのUSB-DAC / ヘッドホンアンプ「DA-300USB」をはじめ、各社からハイレゾ対応のオーディオ機器が発売されており、
ご家庭で手軽に楽しめる環境が整いつつあるのも大きな変化です。
とはいえ、ハイレゾ音源は、どこからダウンロードすればいいのか、どんな音源があるのかなど、わかりにくい面があるのも事実です。
まず、ハイレゾ音源はどこからダウンロードすればいいのかについて。
現在ハイレゾ音源のダウンロードサービスを行っている主なハイレゾ音源の配信サイトとしては
などが挙げられます。
これらの音源配信サイトもラインナップを見てみると、ジャズに強いところや、クラシックに強いところ、
ロック系が多いところ、あるいは名盤のハイレゾ版が多いところなど、サイトごとにさまざまな個性があります。
また上に挙げたものは国内サイトですが、海外にも多数ありますので、
ぜひご自身でそれぞれチェックしてみて、好みにあうサイトを見つけてみてください。
さて、今回ご紹介するのは、OTOTOY で独占配信されているDSDのハイレゾ音源である清水靖晃+渋谷慶一郎「FELT」です。
OTOTOYは、早い時期からハイレゾ音源の配信を行っている先進的な配信サイトです。
彼らがユニークな点は、ダウンロードの身軽さを活かし、
従来のメジャーなCDレーベルでは発売しなかったような斬新な発想と実験的な楽曲を自ら録音して
多く独占配信しているところだといえるでしょう。
清水靖晃+渋谷慶一郎「FELT」は新作としては世界で初めて商用音楽配信サイトから配信されたDSD音源だそうです。
清水靖晃+渋谷慶一郎「FELT」 (dsd/2.8MHz+mp3)
清水靖晃は1980年代にマライア、キリンなど伝説のバンドを渡り歩いたサックス奏者で、
時に電子音楽にまでフィールドを拡げた演奏で注目を集めました。
1996年、1999年に発表したバッハの「無伴奏チェロ組曲」は、
独自の解釈によってバッハのチェロ曲をあえてテナーサックスで演奏し、高い評価を得ています。
そのテナーサックスによるバッハの無伴奏チェロは、いくつかのCMにも使われたので、聴いたことがある方も多いのではないでしょうか。
一方の渋谷慶一郎は現代音楽、電子音楽、ピアノソロなどさまざまなフォーマットで活動しているピアニスト/電子音楽アーティスト。
2010年にリリースした相対性理論とのコラボレーション「アワーミュージック』(相対性理論 + 渋谷慶一郎)も話題を集めました。
そしてこの二人の初顔合わせとなった「FELT」は2010年3月に東京芸術劇場中ホールで行なわれたコンサートを、ライブ録音したもの。
二人だけのアコースティックな演奏で、ライブですから、もちろん修正も録り直しも一切なし。
サックスとピアノによる一発勝負のデュエット演奏です。
当日の二人の演奏は渋谷慶一郎のオリジナルに加え、清水靖晃が以前から追求しているバッハの曲、
そしてジャズスタンダードである「スターダスト」などをベースとした、完全な即興でした。
クラシックから現代音楽、あるいはポップスからアヴァンギャルドなジャズまでを縦横無尽に駆け抜けることができるこの二人の即興演奏は、
まさに音楽による会話そのもの。「スターダスト」における二者の妥協のない自由さ、
そして「無伴奏チェロ組曲第2番サラバンド」での清水靖晃のサックスの可能性の限界に挑むようなアプローチと斬新で現代的なバッハ解釈。
これらは、奏者の息づかいまでも克明に記録できるDSDの商用配信としては世界初、という試みにふさわしい名演だといえるでしょう。
DSDによる録音は、ピアノの弦の響きやハンマーを叩く音、サックスのキーを押すタンポの音、
さらには会場の空気感や、ホールに響く音の消え際の美しさまでをしっかりと記録しており、その臨場感は特筆すべきモノがあります。
まだDSDの再生装置がごくわずかしかなかった2010年に、新録のオリジナル音源をDSDで配信したOTOTOYに、
音楽ファンとして喝采を送りたいと思います。
ぜひみなさんもOTOTOYにアクセスしてみてください。
DSDに対応するデノン製品の詳しい情報はこちらをご覧ください。
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(Denon Official Blog 編集部I)