浦沢直樹、オーディオとDenon Home Sound Bar 550を語る。
「浦沢直樹、音を描く。」キャンペーンの第2弾として、AH-C630W、AH-C830NCWに続き、日本を代表する漫画家である浦沢直樹さんにDenon Homeシリーズのキービジュアルを描き下ろしていただきました。デノンブログでは浦沢直樹さんのオーディオのお話とスマートスピーカーDenon Home 150、スマートサウンドバーDenon Home Sound Bar 550のインプレッションをうかがいました。
「浦沢直樹、音を描く。」キャンペーンの第2弾として、AH-C630W、AH-C830NCWに続き、日本を代表する漫画家である浦沢直樹さんにDenon Homeシリーズのキービジュアルを描き下ろしていただきました。デノンブログでは浦沢直樹さんのオーディオのお話とスマートスピーカーDenon Home 150、スマートサウンドバーDenon Home Sound Bar 550のインプレッションをうかがいました。
※本取材はリモートで行われました。
浦沢 直樹 プロフィール
1960年、東京生まれ。漫画家。1983年『BETA!!』でデビュー。代表作に『YAWARA!』『MONSTER』『Happy!』『20世紀少年』など。現在、最新作『あさドラ!』を「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)にて連載中。これまでに小学館漫画賞を三度受賞したほか、国内外での受賞歴多数。世界累計発行部数は1億4000万部を超える。昨年末より、『あさドラ!』『YAWARA!』『20世紀少年』ほか9タイトルの電子配信がスタート、他作品も順次解禁予定。ミュージシャンとしても精力的に活動しており、これまでに2枚のアルバムを発表。映画音楽、番組主題歌なども手掛け、ライブ活動も盛んに行なっている。
DENON HOME SOUND BAR 550 スペシャルコンテンツThe Sound of the Times
いい音でいい音楽を聴くと、人生が変わると思う
●浦沢さん、2回目のインタビューとなりますが、よろしくお願いします。前回は音楽活動についてうかがいましたが、今回はオーディオについて聞かせてください。浦沢さんはオーディオにも造詣が深いと聞きました。
浦沢:大学4年も終わる頃、ずーっと描き溜めていた漫画の中の一作が新人賞をいただきまして、その賞金がたしか30万円で。それを全部オーディオにつぎ込みました。バンドばかりやっていた貧乏学生には夢のようでしたね。その後、漫画の仕事が軌道に乗るにつれて、オーディオルームを作ったり、アナログ盤も存分に買えるようになって。しまいにはアナログ盤の初版聴き比べ会なんてものを開催したりしました。
●初版レコードを聴き比べ会はマニアックですね。
浦沢:アナログレコードの初版って、アーティストが最終的に「この音でOK」とした音が封じ込められているんですよ。そこから二刷り、三刷り、そして再発と版を重ねていくと、どんどん初版からサウンドが変わってきます。更に言うと、昔は針飛びするからという理由で後から音溝を浅くしたりしたんです。たとえばビートルズのあの名盤「ラバー・ソウル」の初版は、ラウドカットと呼ばれていて音が大きかった。それで針飛びのクレームがいっぱい来ちゃったんで、初版は回収になったというエピソードがあります。でも今の高級オーディオ機器であれば、針は飛ばないんです。その「ラバー・ソウル」の初版を聴いてみると、これがもうすごく暴力的な音。僕らが聴いているビートルズのおとなしい音と、全くかけ離れているんです。
●「ラバー・ソウル」は初版とそのあとのものでは、そんなに違うんですか。
浦沢:違うんですよ。ビートルズだけじゃないですよ。ユーミンの「ひこうき雲」の初版を聴いたんですが、針を乗せたら、細野晴臣さんのベースがそこで弾いているみたいにブイーンと響いてきた。めちゃくちゃカッコいいんです。やっぱり、こういう音を聴く体験をしたかしないかでは、人生に大きな違いができるなあという感じがします。
●人生が変わっちゃうぐらいの衝撃を受けるんですよね。
浦沢:以前ピーター・ バラカンさんをゲストに呼んで、60年代のザ・フーの「マイ・ジェネレーション」を初版のシングル盤で聴くイベントをやったら、お客さんが「オー!」とのけぞっていました。あの盤にこんな音が込められていたのかって。ピーターさんも「これを聴いたら人生変わりますよね」と仰っていたけど、やっぱりいい音で聴くと人生が変わるんですよ。
アーティスト名:ザ・フーアルバム・タイトル:My Generation
僕の家でも、一時期オーディオルームでガンガン音を鳴らしていた時がありました。その頃、家に遊びにきた人に「『天国への階段』聴いたことある?」って尋ねたんです。そうすると、たいてい「あります」と答えますよね。だから「いっぺん本気で聴いてみようか」って、オーディオルームで一番音質のいいレコードで、大音量で、スピーカーの真ん前に座らせて聴かせるんですよ。そうしたらみんな聴き終わって「すごいっすね。この曲」ってなるんです。「うん。これで初めて『天国への階段』を聴いたことになると僕は思うんだよ」と、よくそんな話をしていました。だから曲を「知っている」というのと「聴いた」というのは、ちょっと違うもので、その曲の本当のすごさを体感する。それが本当に「聴いた」ということになるし、それが本気の音楽の鑑賞じゃないかな、と思っています。
スピーカーで空気を鳴らして音楽を聴くという体験が大切
●今回はDenon Home スピーカーのキービジュアルを描いていただきました。これはどんなコンセプトですか。
浦沢:ありふれたカップルの日常を描いているんですけど、手元のスマートフォンで音楽を流すと、その音楽がDenon Home 150からファーっと流れる、すると二人の思い出が予期せぬ感じで立ち現れる。そんなふうにビッとスマートフォンを押すだけで音楽が流れて、その場所が幸せな空間になるというイメージを描きました。
●最近は家で音楽を聴く時もイヤホンだったり、スマホのスピーカーの音量を最大にして聴いていたりしている人も多いそうです。BluetoothでもWi-Fi接続でも使えるDenon Home 150には、そんな人たちに向けてぜひスピーカーで音楽を聴いてほしいというメッセージを込めています。こういうお手軽なスピーカーはどう思いますか。
浦沢:たしかに住宅事情もあって、なかなか先ほどの話のように大きな音で鳴らせないのはわかるんですよ。でもDenon Home 150のような小さなスピーカーでもいい音がしますから。ボトムがきちんと出る、ベースラインやリズムが味わえるスピーカーで音楽を聴いてほしいですね。そうしたら音楽の聴こえ方がまったく変わってきますから。たとえどんなに素晴らしい音楽でも、スマホのスピーカーの最大音量で鳴らしていたのでは、人生を変えることは難しいと思います。
やっぱり音楽って最終的には空気を揺らして伝達することが大事だと思うんです。スピーカーで音が空気を揺らして、耳に入って、それが人の心を揺らすんじゃないかな。
Denon Home Sound Bar 550でテレビをみると「こんなにいい音だったんだ」って思う
●サウンドバーがメインのキービジュアルも描いていただきました。Denon Home Sound Bar 550はお使いいただいてどんな感想でしたか。
浦沢:サウンドバーをつないだテレビで音楽番組を観た時は、いきなりいい音が出てきてびっくりしました。ライブDVDなんかを観る時は結構真剣で、最初からオーディオにつなぎ直したりして聴くんですけど、普通のカジュアルな音楽番組、例えば小林克也さんの「ベストヒットUSA」のような番組を観た時も「うわ、音いいなあ」って。Denon Home Sound Bar 550につないでいたことを意識せずに普通にテレビを付けて、出会い頭で聴いたので、かなり驚きました。
●普通にテレビを観る時に「お、いい音」ってなるということですか。
浦沢:そうなんです。以前は5.1チャンネルのサラウンドでホームシアターも組んでいましたけど、最近は本気で映画を観る時は映画館に行くようにしています。逆にテレビってすごく日常的な流れの中で観るんですけど、そういう時に音がいいって、いいですよね。ふと観た金曜ロードショーで「音いいなあ」って感じたり。Denon Home Sound Bar 550はそういう感じの付き合い方ができると思います。
●いわゆるホームシアターやAVアンプみたいに特別に構えて見るのではなく、とにかく普通にテレビを見る時にバンバン使っていい音で楽しむのにいい、ということですか。
浦沢:そうです。もともとテレビってこんなにいい音が送られていたんだなって気づくんですよ。だからテレビを買う時は一緒にこのサウンドバーを買うのがスタンダードになればいいのにと。最初は仕事場のほうにDenon Home Sound Bar 550を入れたんですけど、家のテレビにもこの音のクオリティが欲しいなと感じたので、自宅にもDenon Home Sound Bar 550を入れました。
●最後になりますが、Denon Homeシリーズのキービジュアルのコンセプトを教えてください。
浦沢:こちらはサウンドバーをテレビにつないで楽しんでいる様子を描きました。音楽が特別好きな人たち、ということではなく、それぞれの生活に溶け込む形で老若男女いろんな世代の人たちを描いているんです。みんな自分の好きなテレビ番組を観たり音楽を聴いたりして、ワーワーキャーキャー言っている、熱狂している感じ。音楽だけでなくスポーツ観戦でも迫力が違いますからね。みんなが元気になるようなサウンドが出ることで、熱狂の中心になるといいなと思ったので、そんな様子を描きました。
Denon Homeシリーズ キービジュアル
●今回はオーディオについて語っていただきありがとうございました。機会があればオーディオファンの浦沢さんには是非デノンの試聴室にお越しいただきたいと思います。
浦沢:そうですね、ぜひいずれお伺いしたいです。
というわけで、浦沢直樹さんのオーディオへの思いの深さがわかるインタビュー、いかがだったでしょうか。現在浦沢直樹先生がキービジュアルを手掛けた「浦沢直樹、音を描く。」キャンペーンは第一弾、第二弾ともに好評展開中。全国の家電量販店などにポスターや展示台が設置されています。ぜひこの機会にデノン初の完全ワイヤレス・インイヤーヘッドホンAH-C630W、AH-C830NCW、そしてDenon Homeシリーズ製品をご試聴ください。また、2022年9月11日までの期間限定で、今回のキービジュアルの特製アクリルコースター2枚セット(非売品)がもれなくもらえるキャンペーンも実施中です。
編集部I