Wi-Fiスピーカー、その仕組みとメリットについて
スマホやタブレット、PCが音楽プレーヤーの主役となりつつありますが、再生用のスピーカーとして今、AIスピーカーに代表されるようなWi-Fiスピーカーが注目を集めています。今回は、Wi-Fiスピーカーについての疑問にズバリとお答えします。
スマホやタブレット、PCが音楽プレーヤーの主役となりつつありますが、再生用のツールとして今、AIスピーカーに代表されるようなWi-Fiスピーカーが注目を集めています。
そこで今回は、Wi-Fiスピーカーについて、その仕組みやWi-FiとBluetooth®はどう違うかなどの疑問に、ズバリとお答えします。
今回のナビゲーター 国内営業本部 営業企画室 志田鷹平
Wi-Fiスピーカーの仕組み
●今回もズバリとお願いします! まず基本的なことからお尋ねします。Wi-Fiスピーカーとはなんでしょうか。
志田: Wi-Fiとは無線LANのことを指していると言っていいでしょう。
通常のスピーカーはCDプレーヤーなどの再生デバイスから有線で信号を受けて再生しますが、Wi-Fiスピーカーは無線LANを介して、スピーカー自体が音楽データを受信し、再生します。
●「Wi-Fiスピーカー=ワイヤレススピーカー」ですか?
志田:違います。今注目のワイヤレススピーカーは大きく分けてWi-FiスピーカーとBluetoothスピーカーの2つのグループがあります。
どちらも無線で音楽データを受信し再生するスピーカーなので混同しがちですが、それぞれ仕組みが違うため、メリットとデメリットがあります。
用途に応じて使い分けていただきたいと思います。
↑デノンのWi-Fiスピーカー HEOS 3
●Wi-Fiスピーカーの仕組みについて教えてください。
志田:Wi-Fiスピーカーは無線LANを介してデータを受け取るため、スピーカーが接続できる無線LANルーターが必要です。
今話題の話しかけることで音楽を再生したり、時刻やニュースを教えてくれるAIスピーカー、スマートスピーカーなどWi-Fiでインターネット接続することで様々なサービスを実現するスピーカーなのでWi-Fiスピーカーといっていいでしょう。
Wi-FiとBluetoothの違い
●Wi-FiはBluetoothとはどう違うのでしょうか。
志田:Wi-Fiは当然Wi-Fiネットワークが利用できる環境でしか使えませんが、BluetoothはスマホなどBluetoothに対応した機器と直接無線で接続するためルーターを必要としません。
Bluetoothヘッドホンやスピーカーが屋外で使用できるのはそういう理由からです。
↑デノンのWi-Fiスピーカー HEOS1(左)とBluetoothスピーカー Envaya DSB250
●Wi-Fiネットワークの利用以外にはどんな点が違いますか。
志田:まずは音質です。Wi-Fiスピーカーはコンピュータなどで使用されているLAN回線を使用するため、伝送できるデータ量が大きく高音質な再生が実現できます。
仕様にもよりますが、WAVやFLAC、DSDなど高音質なハイレゾ音源の再生に対応しているモデルもあります。
一方Bluetoothは伝送できるデータ量が少なく圧縮されるため、Wi-Fiと比べると音質は劣ります。
●他にも違いはありますか。
志田:デノンのWi-FiスピーカーHEOSであれば、ストリーミングサービスと連携していているため、スマホやタブレットで動くHEOSアプリからワンタッチでSpotifyやAWA、Amazon Prime Music(Unlimitedも対応可)などを選ぶことができます。
またインターネットラジオや、同じネットワーク上のNASやPCにある音楽データも再生できます。
再生時はスマホやタブレットから曲のデータを通信しているのではなく、どの曲を再生するかの指示を出しているだけなので、スマホに電話がかかってきても、HEOSでの音楽再生には影響しませんし、スマホやタブレットの電池の消耗も少なくてすみます。
さらに、同一のネットワークにつながっていれば複数のスピーカーを同時に鳴らすことができますし、スピーカーごとに別の音源を再生できるのも大きな特徴です。
BluetoothとWi-Fiについては、こちらのエントリーもぜひご覧ください!
超初心者のための「Bluetooth®とWi-Fi、どこがちがうの?」
Wi-Fiスピーカーのメリット
●さて、ではWi-Fiスピーカーのメリットはどんなところにあるのでしょうか。
志田:Bluetoothとの違いでご説明したことの繰り返しになりますが、Wi-Fiスピーカーのメリットとしては
1)高音質なハイレゾ音源の再生に対応
2)音楽ストリーミングサービスを使っているなら最適
3)スマホに着信があっても音楽は途切れず、電池の消耗が少なくすむ
4)複数のスピーカーに接続、複数のスマホやタブレットで操作できる
といったことが挙げられます。
Wi-Fiスピーカーの選び方
●いろいろありますが、Wi-Fiスピーカーはどんなポイントで選べばいいでしょうか。
志田:音に関しては実際にお店で鳴らしてご自身で確かめるのが一番良いと思います。サイズやデザインは置く場所や用途に応じてお好みのものを、ということになるでしょう。
あとはどのストリーミングサービスに対応しているのか。これもメーカーやモデルによって異なりますので、お好きなストリーミングサービスが対応しているのも重要なポイントでしょう。
ボイスコントロールをガンガン使いこなしたい、最先端の製品が欲しいということであれば話題のAIスピーカーという選択肢もありますね。
それと、もし持ち歩きを想定されるのであればバッテリーの有無は確認したほうがいいと思います。
Bluetoothスピーカーはバッテリー内蔵型が多いのですが、Wi-Fiスピーカーはバッテリーを内蔵していないモデルが多いようです。
ただ家の中でも持ち歩きたい、あるいは屋外でも使いたい、という場合にはバッテリー対応したものがいいでしょう。
HEOSにも専用バッテリーパックのHEOS 1 GO PACKがあり、Wi-Fi、Bluetoothの両方の機能を持っているので屋内ではWi-Fiスピーカーとして、屋外ではBluetoothスピーカーとしてお使いいただけます。
HEOSについてはこちらをご覧ください。
というわけで、今回の「お答えします」シリーズではWi-Fiスピーカーについてお送りしました。
Wi-FiスピーカーとBluetoothスピーカーの違いやその仕組みについて、おわかりいただけたでしょうか!
(編集部I)