ネットワークサウンドバーのフラッグシップモデル「DHT-S516H」を使ってみた
HEOSテクノロジーを搭載したネットワークサウンドバーシステム「DHT-S516H」が登場しました。50インチ以上のテレビにフィットするデノンのサウンドバーのフラッグシップモデル。サブウーハーはワイヤレスとなっており、ネットワーク機能も搭載。HEOSアプリでコントロールが可能です。デノンオフィシャルブログ編集部ではDHT-S516Hをさっそく入手。セッティングからサウンド、そして使い勝手までをレポートします。
HEOS機能を搭載したサウンドバーのハイグレードモデル
近年テレビはますます薄型・大型化を加速させていますが、テレビから聴こえる音声は、映像と反比例するかのように物足りなくなっていると感じている方も多いのではないでしょうか。サウンドバーはそんなニーズに対応するスピーカーで、省スペースでありながらテレビのスピーカーに代わって高品位で迫力あるサウンドを再生します。
DHT-S516Hは、デノンのサウンドバーの最上位モデル。横幅1018mmのサウンドバーとワイヤレスサブウーハーの2つで構成されています。
サウンドバーは2ウェイ構成のステレオスピーカーで合計4つのスピーカーユニットを搭載しており、駆動はバイアンプドライブ方式。サブウーハーはウーハーユニットを2基搭載するなど、デノンサウンドバーのフラッグシップモデルに相応しい、音質を重視した設計となっています。
またDHT-S516HにはHEOSテクノロジー搭載による先進的なネットワーク機能が搭載されています。Spotify、Apple Music、AWA、そして9月17日よりサービスが開始されたCDと同等、またはCD以上の高品位なハイレゾ音源が聴けるストリーミングサービス「Amazon Music HD」にも対応しました。さらにAmazon Alexa搭載デバイスからの音声コントロールにも対応。インターネットラジオ、AirPlay 2、Bluetoothなどにも対応しています。
ではDHT-S516Hは、実際にどんな音なのか、どんな使い勝手なのか、どんな機能があるのかを、編集部で試してみましょう。
洗練されたデザインのバースピーカーとワイヤレスで設置場所を選ばないサブウーハー
DHT-S516Hを箱から出してみました。
バースピーカーはテレビ画面の前にセットするものなので、テレビを見ている時には常に視野に入ります。ですからデザインも重要。DHT-S516Hはあくまでテレビを主役とする控えめな存在感でありながら、高い質感を持った美しい曲線のフォルムで品位の高さを感じさせます。毎日目にするものが美しいのは、やはり嬉しいものです。
↑曲線が多用され美しい弧を描くフォルムのDHT-S516Hのバースピーカー。
バースピーカーの横幅はおよそ1メートルで、42インチのテレビの前に置きましたが少し画面の方が小さいぐらいに感じます。
バースピーカーのリアパネルを見てみると様々な端子類が用意されています。AUX INなどでアナログ信号の外部入力にも対応していますし、音源を入れたUSBメモリーを挿しておけば、その音源の再生も可能。ハイレゾ音源も再生できます。またセッティングに関しても壁掛け用のフック(下の写真の左端)も用意されており、壁面設置にも対応しています。
↑バースピーカーのリアパネル。左端が壁掛け用のフック
↑DHT-S516Hのバースピーカーを壁掛け使用した例
バースピーカーの設置の際、場合によっては置き場所がテレビのスタンドと干渉してしまうケースもありますが、その場合は付属のフットでバースピーカーの高さを調整できます。
↑バースピーカーに付属のフットを使用。高さを13mm持ち上げることができます
サブウーハーですが、こちらもシンプルでミニマルなボックスタイプ。大きさの割に存在感は抑えられています。サブウーハーは縦置き、横置きいいずれにも対応しておりスペースに応じて設置方向が変えられます。しかもワイヤレス接続なので、床面にケーブルを這わせることなくすっきりと設置可能!「床の掃除が大変」と家族からの不満が募りがちなサブウーハーですが、DHT-S516Hはその点もクリアしています。
テレビの音がグレードアップ、HEOSでリビングのオーディオシステムとしても!
バースピーカーとサブウーハーを設置したらあとはテレビとバースピーカーを接続するだけ。これはHDMIケーブルをつなぐだけで完了です。サブウーハーはワイヤレスで、出荷時にペアリングが済んでいるので電源ケーブルを入れるだけで準備完了。接続はとても簡単でした。
次はHEOSアプリを使ったネットワーク接続です。
無料のHEOSアプリをスマホやタブレットにダウンロードしてアプリを起動します。HEOSアプリにWi-Fiのパスワードなどを入れると、アプリが同一ネットワーク内にあるHEOS対応製品を自動的に見つけてくれて、アプリの操作だけでDHT-S516Hがネットワークに接続されました。
HEOSアプリにDHT-S516Hが追加されると、あとはバースピーカーの設置場所が壁面なのかラックの上なのかを選択します。これで基本設定は終了です。
DHT-S516Hの多彩な機能をアプリの大画面で使いこなす
DHT-S516Hにはリモコンが付属していません。DHT-S516HはHDMIコントロール機能(CEC)に対応しているのでテレビを見ている時は、電源のON/OFFやボリュームの操作がテレビのリモコンでそのまま行えます。そしてテレビと同期した操作以外の様々な機能は、スマホやタブレットにインストールしたHEOSアプリで行います。専用リモコンではなくスマホでできるというのは、いつもリビングでリモコンを探すのに一苦労している私の場合大きなメリット!
上の写真の左側が再生中のアプリ画面。ここからさまざまな機能にアクセスできます。右の写真はDHT-S516Hの音質調整を行う画面。高音や低音のトーン調節、サブウーハーの音量も画面にタッチするだけで感覚的に調整できます。
そして肝心の音ですが、さすがデノンサウンドバーの最上機種。今までのサウンドバーの常識を超えるようなしっかりとしたサウンドです。それもDSPなどによる「作られた音」というより、基本設計がしっかりしたデノンらしいサウンドという印象です。
アプリでサウンドモードを試してみました。サウンドモードには「Movie」と「Music」があります。Movieモードではバーチャルサラウンドとなり、一体型サウンドバーとは思えない拡がりのあるサラウンド感があって、しかもサブウーハーの重低音がよく効いた迫力満点のサウンドが味わえます。
Musicモードでは心地良いホール感、音場感を持ったサウンドとなります。じっくりと音楽を聴くのに最適で、また音楽を聴く時だけでなく、ライブビデオやミュージカルなどの映像コンテンツを見るときにもいいと感じました。ナイトモードは小音量時でも迫力があるサウンドが楽しめる機能。大きな音が出しづらい時間帯でも迫力満点のサウンドが楽しめます。
ダイアログエンハンサーは、テレビのニュース番組やドキュメンタリー映画などに最適なモードで、アナウンスや会話の明瞭度が高まり、話し声が聞き取りやすくなります。これもぜひ試していただきたい機能です。
HEOSでハイレゾ音源の再生も楽しめる
最後にHEOSのネットワーク機能も活用して音楽を聴いてみました。さすがデノンのサウンドバーの最上位モデルだけあって、ハイレゾ音源の再生の時のサウンドは特に素晴らしいと感じました。テレビを見ていない時でも、リビングのオーディオ再生システムとして十分な実力を持っていると言えるでしょう。
ところで冒頭にも書きましたが、HEOSはCDと同等、またはCD以上のハイレゾ音源が定額で聴けるストリーミングサービス「Amazon Music HD」にもいち早く対応しています。Amazon Music HDは無料での体験もできますので、ぜひDHT-S516Hでハイレゾ音源の高品位なサウンドを試していただきたいと思います。
※ DHT-S516HでAmazon Music、AWAをお楽しみいただくには各サービスの有料プランのアカウントが必要です。
というわけで編集部がいち早くDHT-S516Hを使ってレポートいたしましたが、いかがだったでしょうか。来年は大型TVで観たいビッグなスポーツイベントも控えています。これを機会に、迫力満点のサウンドで映像が楽しめるサウンドバーをぜひご検討ください。展示店やオーディオイベントなどで、DHT-S516Hの高品位なサウンドを実際に聴いていただければと思います。
(編集部I)