シンガーソングライター竹内アンナさんに、デノンのヘッドホン「リアルウッドシリーズ」を聴き比べてもらいました
スラッピングが効いたアコースティックギターと透明感のある歌声で聴かせる、シンガーソングライターの竹内アンナさんに独占インタビュー。6月26日に発売されたばかりの3rd EP「at THREE」を、デノンのリアルウッドシリーズ3モデルとミニシステムで聴き比べてもらいました。
竹内アンナ プロフィール
1998年4月25日、アメリカ・ロサンゼルス生まれ。中学1年生でギターを弾き始め、アコースティックギターにスラッピングを採り入れたプレイスタイルと、透明感のある歌声が話題になり、2018年3月アメリカ・テキサス州オースティンで行われた大型フェス「SXSW 2018」に弱冠19歳で出演。全米7都市を回る「Japan Nite US tour 2018」にも参加する。
帰国後、テイチクエンタテインメントより4曲入りE.P『at ONE』でメジャー・デビュー。
2019年1月23日に2nd E.P『at TWO』をリリースし、6月26日には『at THREE』をリリース。現在は京都在住で、ソロ・アーティストとして活動している。(公式ウェブサイトより抜粋)
竹内アンナ 公式ウェブサイト http://takeuchianna.com/
母が作った「ごちゃまぜプレイリスト」とBUMP OF CHICKENが、私の音楽の原点
●竹内さんは、小さいころ、どんなふうに音楽に触れていたのですか。
竹内:もともと両親がすごく音楽好きで、特に母は、邦楽・洋楽・新旧問わず聴いていて、小さい頃は、父が運転する車の中でいつも母が作った「ごちゃまぜのプレイリスト」を聴いて育ちました。その中でも特に思い出に残っている曲が、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの『セプテンバー』です。この曲は本当に大好きで、来日公演にも行きました。それが自分の中の、音楽が好きになった原点、きっかけです。
●ギターにはいつごろ興味を持たれたのですか。
竹内:小学6年生の時に、家に置いてあったビートルズの赤盤と青盤を、何気なく聴いたのがきっかけでした。父も母もビートルズのリアル世代ではないんですけど、青盤に入っていた『ゲット・バック』が、当時の自分にとってすごく新鮮だったんです。そこからなんとなくギターに興味を持ち始めました。
それと同時期にBUMP OF CHICKENにも出会いました。それまでの私は「洋楽以外聴きません」みたいな、ちょっと生意気な子どもだったんですけど。BUMP OF CHICKENの『カルマ』という曲を聴き「たった3分半で、こんなに人って感動できるんだ」って、衝撃を受けました。今まで自分は音楽を聴く側の人間だったけど、BUMP OF CHICKENに出会ったことで、音楽を演奏する側の人間になりたいと思うようになりました。
そして誕生日に両親にギターを買ってもらって、独学でギターを始めたんです。でも難しくて1カ月くらいで挫折しちゃいました(笑)。それでもやっぱり、ギタリストになりたいっていう気持ちは強くて、中1のときギター教室でギターをきちんと基礎から習うことにしました。そのレッスンは今も続けています。
ジョン・メイヤーは、私のギターヒーロー。彼のプレイスタイルに衝撃を受けました
●ギタリストになろうと思っていた竹内さんが、どうして自分で歌を歌うことになったのですか。
竹内:中3の時、ギターの先生に「歌ってみたら?」と言われたのがきっかけでした。それで先生の勧めで初めてライブハウスで歌うことになりました。今までは自分が歌うことなんて考えたことがなかったから、もちろん曲なんてありません。
でもライブハウスに出演することは決まっていたので、ライブハウスに出るから曲を作った、というのが自分にとっての初めての作詞・作曲でした。普通、自分が聴かせたい曲があるからライブハウスに出るんですけど、私は逆だったんです(笑)。そのとき作ったのがデビューE.Pの中にも入っている「Ordinary days」っていう曲で、その曲を含め4曲くらいを、大阪のライブハウスで演奏しました。
●初ライブは緊張しましたか。
はい。すごく緊張していたので、正直何も覚えていないんです。サポートで先生がついていてくれたはずなんですが、それも覚えてない(笑)。ただすごく楽しかったことだけは覚えています。
そしてライブの後に「あ、私が将来やりたいことはこれなんだ」と思ったんです。曲を作るのも楽しかったし、自分で曲を作るだけではなく、誰かに伝えることができる。そういう場所があるということ、そういう職業があるということを知って、自分はこれになりたいんだって強く思いました。
そして高校に入ったあたりから、ライブハウスに出たりオーディションを受けたり、路上ライブをしたりして、本格的にプロになるための活動を始めました。
●スタイルとしては、単なる歌の伴奏でなく、かなりギターをバリバリ弾くシンガーソングライターですよね。
竹内:それはジョン・メイヤーに出会ったことがきっかけです。高2ぐらいのときに、たまたまYouTubeでジョン・メイヤーの動画を観ました。たぶん23歳ぐらいのジョンが、インストアライブをしている動画だったんですが、ギタープレイがとにかく凄かった!
その動画を何回見直しても、何をやってるのかさっぱり分からなかったぐらい!
今まで自分が思い描いていたシンガーソングライターっていうのは、歌うためにギターを弾くスタイルで、ギターはあくまでも、歌のためのひとつの道具という認識だったんですけど、ジョンは歌がメインのシンガーであり、かつ完璧なギタリストでもありました。もちろん声もいいし、同世代がすごく共感できる歌詞で「女の子がこれを言われたら、絶対キュンとするだろうな」みたいな。極めつけはやっぱり、純粋に彼がすごくイケメンだっていう(笑)
●ジョン・メイヤーは素晴らしいギタリストですよね。
竹内:はい。ジョン・メイヤーのギタープレイは、歌うための道具には留まらない存在で、私が持っていたシンガーソングライターの概念を全て壊してくれました。そしてすごく純粋に「こんなふうになりたい」って思いました。ジョンに出会ったことで、さらにギターにのめり込むようになったし、自分の音楽性もだいぶ変わりました。自分がどういうアーティストになりたいのか、今までふわふわしていたのが「こうなりたい!」とはっきり分かって、そこからまた、音楽に向けてのモチベーションがさらに上がりました。
今の自分にとって、ジョン・メイヤーはほんとうに、なくてはならないギターヒーローです。
↑竹内アンナさんは、マーティンのジョン・メイヤー・シグネチャーモデルを愛用
『20 -TWENTY-』は、「自分で積極的に動けば何でもできる」という曲。試聴ではサビのスラップが聴きどころです。
●では、6月26日にリリースされたニューアルバムの話をおうかがいします。3rd E.P「at THREE」は、どんなコンセプトのミニアルバムなんでしょうか。
竹内:曲は2作目の「at TWO」を出した後から、すぐに制作を始めて、サウンドプロデューサーの方と2週間ぐらい、事務所でずっとカンヅメになってデモを作り続けました。そこから今回は初夏のリリースということで、夏らしいサウンドを中心にセレクトしています。
それから、3作目を作るにあたって、1つテーマを作りました。それはアコギは一回置いて、全部トラック先行で作ろうということです。私はギター弾きなので、ギターありき、で曲を作ってしまいます。
でも今回は曲ありきでまずトラックを作って、曲の全体像がほぼ完成した後に、「ここにアコギをどうやって入れる?」と考えて入れていきました。ですからいつもとギターのアプローチが違ってきていると思います。
●今回、家電量販店などで実施するデノンの「いい音で聞いてみたいレコメンドナンバー」キャンペーンの試聴曲に竹内アンナさんの「at THREE」の2曲目、『20 -TWENTY-』が選ばれました。
竹内:この曲は、今21歳なんですが、私が20歳の一年を過ごしてきて、大人になるってすごく責任はあるんだけど、同時に何でもできる自由を実感しました。未成年の時は、お酒が出る場所も行けなかったし、出かけられる場所や時間にも制限があったんですけど、20歳になってどこにでも行けるようになったし、会いたいと思う人に会えるようになったし、自分が積極的に動けば何でもできるっていうことを知りました。
私と同い年の人や、これから20歳になる人に、ちょっとした冒険や、今までしてこなかったことにトライするためのきっかけになればいいな、と思って、この歌を作りました。
●これもスラップ奏法がバリバリの曲ですね。
竹内:はい。正直言って、ギターめっちゃ難しかったです(笑)。試聴してくださる方には、やっぱりサビのスラップと、ギターとベースでユニゾンしているところを聴いていただけたらと思います。
at THREE
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制作のときはギターがよく聴こえるAH-D9200、ふだん音楽を聴くならAH-D7200かAH-D5200。
●では実際に、試聴曲『20 -TWENTY-』をデノンの製品で聴いていただきましょう。まずはハウジングに天然木を採用したヘッドホン「リアルウッドシリーズ」で試聴してください。もちろん中のドライバーもそれぞれ違いますが、最初はハウジングにゼブラウッドを採用したAH-D5200でお願いします。
竹内:(試聴を終えて)まず、耳が全然痛くない。着け心地がとてもいいですね。この曲はサビがスラップで、一気に音数がギュンと減るんですけど、ベースの音が前に出ているというか、すごく印象に残るサウンドです。
●次のモデルも聴いていただいて、比較してみてください。こちらのAH-D7200は、アメリカンウォールナットを使用していて、ちょっと素材が違います。
竹内:(試聴を終えて)これは楽器の位置、定位がとても分かりやすいですね。音がとてもはっきりしていて気持ちいいです。
●こちらは高知産の孟宗竹をハウジングに使用したリアルウッドシリーズヘッドホンのフラッグシップモデルAH-D9200です。聴いてみてください。
竹内:(試聴を終えて)これは凄いですね。音がすごくクリアな感じがします。ギターの音もこのヘッドホンが一番クリアに聴こえますね。さすがって感じです!
●竹内アンナさんは、この3つのヘッドホンでは、どれが一番お気に入りですか。
竹内:用途よって使い分けたいです。贅沢ですけど(笑)。音楽制作をするときは、狙った音がしかっり聴こえたほうがいいので、いま聴いたAH-D9200がいいです。でもふだん音楽を聴くんだったら、AH-D7200かAH-D5200のどちらか。これで好きな音楽を聴きたら楽しいと思います。
↑手触りがいい高知産孟宗竹をハウジングに採用したAH-D9200
●それでは引き続き、ミニシステムのD-T1も試聴していただきましょう。
●それでは試聴室にミニシステムのD-T1をセットしましたので、ぜひ試聴してみてください。
竹内:(試聴が終わって)すごく 音像に遠近感があります。左右にもすごく広がりがあるように感じましたし、目をつぶって聴くと、音に包まれてる感じがします。ちょっと広い部屋でも、ちゃんと自分がここにいる空間に音楽が現れてきて、スピーカーで音楽を聴くのってやっぱりいいですね。
●試聴機に竹内さんの曲が入っていて、聴きに来たお客さんがこのように聴き比べすると思うんですけど、そんな方々に一言お願いします。
竹内:きっと偶然お店に立ち寄って、試聴機でたまたま聴いてくださる方が多いと思うので、そこで私の曲との新しい出会いがあれば、嬉しいと思います。ぜひデノンのヘッドホンやミニシステムのいい音で曲を聴いていただいて、ちょっとでもいいなと思ってくださったら、ぜひヘッドホンやミニシステムと私のCDをセットで買って帰っていただけたらなと思います(笑)
ワクワクしてもらえるような音楽とパフォーマンスをしていきたい。
●将来こんなアーティストになりたいとか、もしくはこんなことをやってみたいという夢はありますか。
竹内:まずはもっともっと、私のことを多くの方に知っていただきたいと思います。そのために、これからも曲をいっぱい作っていきたいです。
そして「シンガーソングライター」とか「ギターを持って歌う子」といった枠にとらわれず、いろんなことにトライしていきたいと思っています。ギターを持って歌うけど、こういうのもやるんだよとか、いろいろなほかのアーティストと一緒に音楽を作ってもいいし、時にはギターを持たずにステージに上がってもいいかもしれないし。最終的には、見ている人が「あ、そういうこともするんだ」、「そういうのも面白いね」って、ワクワクしてもらえるような音楽とパフォーマンスができたらなと思っています。
●最後にライブの予定などがありましたら教えてください。
竹内:試聴曲に選んでいただいた「20 -TWENTY-」が入ったアルバム「at THREE」をひっさげたリリースツアーが9月にありますのでぜひ遊びにきてください。
3rd E.P Release TOUR『at THREE』
9/15(日) 京都府 KYOTO MUSE
9/16(月祝) 愛知県 名古屋ell.FITS ALL
9/22(日) 大阪府 心斎橋Music Club JANUS
9/23(月祝) 東京都 渋谷WWW
チケット発売中
前売¥3,500(+D代)※全自由
http://takeuchianna.com/live/
●本日はありがとうございました。
(編集部I)