
レコードプレーヤーをBluetoothスピーカーとワイヤレスヘッドホンにつないでレコードを聴いてみた。

デジタル全盛の時代ですが、海外ではアナログレコードの販売数がCDを超えるほど、ブームが巻き起こっているアナログ界隈。今回はそんなアナログレコードの気軽な楽しみ方として、レコードプレーヤーとBluetoothスピーカーやワイヤレスヘッドホンをつないでレコードを聴く方法をご紹介します。



レコードプレーヤーと2台のBluetooth機器を接続
アナログレコードは、レコードプレーヤーからアンプを介してスピーカーで聴くというのが基本的な聴き方で、実はその方法しかないと今まで思い込んでいたのですが、Bluetoothトランスミッターを使用することで、アンプを介さずBluetoothスピーカーやワイヤレスヘッドホンでレコードを楽しめると教えてもらいさっそく試してみました。
今回Bluetoothスピーカーとワイヤレスヘッドホンの接続に使用したBluetoothトランスミッターはAnkerの 「Soundsync」です。Soundsyncは1台でトランスミッター(送信機)&レシーバー(受信機)の2役をこなし、もともとBluetooth機能がついていないものも含め、ほぼすべてのオーディオ機器でBluetooth機能が使えるようになるというアイテムです。トランスミッター機能を使用すると最大2台のBluetoothスピーカーやヘッドホンに同時接続、同時再生ができます。
2つの機能を1つの機器で Anker Soundsync
Soundsyncはコンパクトサイズにトランスミッター(送信機)とレシーバー(受信機)の機能を組み合わせました。ほぼすべてのオーディオ機器にBluetooth機能を提供できます。
<接続ステップ>
Soundsync に1台目のスピーカーをペアリングしてから、2台目のヘッドホンにペアリング。完了したらDP-400の音がどちらの機器からでも(両方いっぺんにでも)聴ける、という流れになります。
DP-400の赤白のラインOUT端子からSoundsyncのAUXポートに接続。


BluetoothスピーカーDSB50BTとSoundsync をペアリングします。これでDP-400で再生した音をDSB50BTで聴くことができます。


そして、2台目のワイヤレスヘッドホンAH-GC30ともペアリング。これでスピーカーとヘッドホン、両方からレコードプレーヤーDP-400の音が聴けるようになります。
レコードをもっと自由に、気軽に楽しむ!
今回の試聴レポートにあたって久しぶりにレコードショップへ行きました。私(編集部員S)の個人的な話になりますが学生時代にいわゆる“レコ屋めぐり”にハマっていたことがあり、レコードショップへ行くのはそれ以来ぶり。テンションがあがります。
新宿にあるレコードショップ「ユニオンレコード」
アナログレコードの試聴ですので、ちょっと古い音楽が聴きたくなりデューク・エリントンとグレン・グールドのレコードを購入してみました。デューク・エリントンは言わずと知れたジャズの巨匠で、「Take the ‘A’ Train」などジャズのスタンダードナンバーを世に送り出したミュージシャン、ピアニストです。そしてデューク・エリントンと言えばビッグバンドジャズですが、アナログで聴くビッグバンドジャズはデジタルで聴くよりも断然ムードがありますね。昔の録音をそのまま表現している生っぽさ、音に少し丸みがあるような。携帯電話もメールも何もなかった時代の音、昔の小説を読んでいるときのような、時間がゆったり流れているのを感じます。


そして独特な奏法や鼻歌まじりの録音など、天才(鬼才)グレン・グールドは、モーツァルトやバッハなど古典の魅力を改めて現代に知らしめたピアニストでもあります。そして、グールドのバッハといえば「ゴルトベルク変奏曲」が有名ですが、今回は「フーガの技法」をチョイス。グールドのピアノは聴いているといつの間にか、深い森の中に連れていかれているような感じがとても好きなのですが、アナログで聴くと音の粒に含まれる空気感をより感じました。
ソファに寝転んで、ヘッドホンで聴くとレコードならではのプチプチとしたノイズがときどき微かに混じって、普段デジタルで聴く音とはまったく違う聴こえ方、体験ができます。ずっと聴いていたくなるけどレコードをひっくり返しに起き上がらなくてはいけないところも、アナログの良さですね。音楽が豊かな楽しみであることを思い出させてくれるものだと、改めて感じました。
その他にも、秋吉敏子さんのレコードや、いつだったかの誕生日プレゼントでもらったフランスギャル(懐かしい!)、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドなどなど、昔に購入して手元に残しておいたレコードをじっくり楽しみました。
レコードプレーヤーを買ったら、ちゃんとしたアンプも用意しないといけないし、スピーカー(LR)も必要…だけど置く場所がない…と思い込んでいたのが今回すべて覆されました。Bluetoothで音をとばしているだけなので、ひとまずレコードプレーヤーがあればいい。あとはワイヤレスヘッドホンやBluetoothスピーカーで問題なく楽しめます。 どちらもワイヤレスなので、Bluetoothの電波が届く範囲なら自由に動けて、好きな場所でレコードを聴くことができます。アナログなのにスマホで聴く音楽と同じような、現代的な便利さが実現してしまいます。
こんなふうにレコードプレーヤーをBluetooth機器に接続することで、レコードの音源を自由に、気軽に楽しめることは、今回まさに新しい発見でした。
特にワイヤレスヘッドホンで聴けるのが新鮮で、もっといろんな音を聴きたくなりました。最近は若いミュージシャンがあえてローファイで作っている音源などもたくさんありますので、レコード熱がまた再燃しそうです。みなさんも古くて新しい音楽体験をしてみませんか。
(編集部S)
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