今回はデノンのサウンドマネージャー米田晋のインタビュー第2弾です。
前回は「音へのこだわり」についてお聞きしました。
<今回は2012年10月に発売になった、デノンを代表するプリメインアンプとCDプレーヤーについて聞きました。>
プリメインアンプPMA-2000RE、CDプレーヤーDCD-1650REは、デノンの中核モデルであり、今や屋台骨モデルに位置されています。両モデルとも製品の歴史は長く、多くのお客様に愛され続けています。
今回の新製品が練り上げられるまでのお話しをします。どの製品でもそうなのですが、綿密な打ち合せの上で設計が決まって試作機が出来上がり、次に音のチェックに入ります。周知の通り、設計者と一緒に何度も何度も繰り返し造り込み、微妙な音楽表現ができるまで造り直します。
まずは前回お伝えした通り、「音像・音場がぶれないこと」を確認するため、安定した音楽の再現性や全体のバランス、エネルギー感を重点に確認をしていきます。
そして、バランスを考えながら追い込みを行い、デノンの音としてふさわしい方向性を見極めて製品を完成させていきます。
そして、バランスを考えながら追い込みを行い、デノンの音としてふさわしい方向性を見極めて製品を完成させていきます。
今回のアンプで最も注目した部分は、ファイナルのUHC-MOSの余裕度です。従来のPMA-2000シリーズは、初代機から同じ仕様のUHC-MOSを使い続けてきました。
PMA-2000はこのクラスの中で「パワフルなアンプ」というイメージで認めていただいていたと思います。今回初めて2倍以上の電流容量を持つUHC-MOSを使ってチャレンジをしています。
これを実現させる為に電源は勿論、放熱、機構回りを始め大幅な見直しを行い細部に亘って練り上げました。当初の目論見以上に、音質的にも余裕みたいな所が出せたのではと思っています。
これを実現させる為に電源は勿論、放熱、機構回りを始め大幅な見直しを行い細部に亘って練り上げました。当初の目論見以上に、音質的にも余裕みたいな所が出せたのではと思っています。
CDプレーヤーでは、機能アップに留まらず、今回DENONとして第二世代になる192kHzDACを採用し、更に安定したDACマスタークロックを実現して、スペック的にも大幅なS/N改善を実現しています。従来よりアドバンスドAL32プロセッサー等も含めて目指してきた「自然な空間の再現」に加えて、今回は「静けさと躍動感」的な所がより高次元に出せるように出来たと思っています。
それぞれの製品が持つ特長が活かされるよう、設計の担当者と試作品を造っては音を聴く作業を何回も何回も繰り返し、「デノン」ブランドにふさわしい音を造り上げていくのがサウンドマネージャーの仕事です。
貴重なお話ありがとうございました。
前回のインタビュー記事はコチラ です。
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写真提供:曽根田 元/ASCII.jp
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